ファーウェイ・ジャパンから、E Inkを採用したビジネス・読書向けタブレット「HUAWEI MatePad Paper」が登場します。電子ペーパーを採用したことで、大画面ながら薄型軽量。画面の描き換えスピードも十分で、手書き入力対応なのでビジネス用途でも活用できるとしています。簡単ですが実機に触れてみて、実用的な速度でペンが使えるのは大きなメリットだと感じました。
MatePad Paperの画面サイズは10.3型。電子ペーパーのE Inkを採用しているため、テキストの視認性は高く、1,404×1,872ドットの解像度で文字の閲覧には十分な印象。薄型軽量でもあり、片手でも長く持っていられるでしょう。
SoCはHUAWEI Kirin 820E、メモリは4GB、ストレージは64GBです。OSはAndroidベースのHarmonyOS 2で、電子書籍アプリのHUAWEI Booksをプリインストール。EPUB、PDF、TXTといった電子書籍向けのファイルだけでなく、DOC・DOCX、PPT・PPTX、XLS・XLSXといったOfficeファイルの閲覧にも対応します。
ファーウェイのアプリストア「AppGallery」が利用可能で、Kindleのような他社電子書籍アプリも使えるため、電子書籍端末として十分に活躍できるでしょう。HUAWEI Booksでも、日本語の書籍が10万冊以上、配信されています。
M-Pencil(第2世代)が同梱され、手書きメモの入力もできます。4,096段階の筆圧検知に対応し、本体側面にマグネットで吸着、同時に充電。あまり高速にペンを動かすと入力しきれない場合があるようですが、あわてず普通の速度で書いている限りは、電子ペーパーながら違和感のないペースで手書きできます。
PDFを読み込んでそのまま手書き入力――といった操作も可能なので、ビジネスの現場で資料を確認しつつ、要点をまとめるといった使い方も便利。メモアプリは音声録音もサポートしており、会議で録音しつつメモを取るといったこともできます。
電子ペーパーらしく、バッテリー駆動は約6日間と長時間。太陽光下でも見やすく、32段階のライトも備えているので、暗所でも問題ありません。携帯通信には非対応ですが、Wi-Fi 6やBluetooth 5.2に対応しているため、データ通信は高速です。
電子ペーパー端末としての完成度は高く、加えて手書きメモ機能など汎用性の高さもメリットです。電子書籍用の端末としてだけでなく、「電子ノート」としても活躍できるでしょう。推定市場価格が64,800円というのはやや高めなので、会議メモといったオフィスユースも想定した使い方に応じて検討するとよさそうです。