女優の石田ゆり子とタレントのルー大柴、エッセイストの阿川佐和子が出演する、日本スポーツ振興センター(JSC)・MEGA BIGの新CM「大黒天・弁財天」編が、4日より放送される。

  • 日本スポーツ振興センター・MEGA BIGの新CMに出演した左から阿川佐和子、石田ゆり子、ルー大柴

新CMでは、石田演じるBIG売り場の店長のもとに、ルー大柴扮する大黒天と阿川扮する弁財天の夫婦が現れる。上機嫌な夫婦に石田が「いいことありました?」と尋ねると「今日結婚記念日なの」と大きな指輪を見せながら微笑む。「12億でライフもフリーダムしようぜ」と夢を膨らませる大黒天に石田が「そこは小槌で……」と思わずツッコんでしまう。

■ルー大柴&阿川佐和子インタビュー
――初共演の感想は?

ルー:阿川さんとはファーストタイムなんですよね。もちろん私は(阿川さんを)存じてますけども。非常にやりやすく本当の夫婦みたいな感じになって、この人いろんなことできるんだなと思って驚きました。すてきな方ですね。非常に上品な方で、生まれも私と同じセイムエイジなので、これからもまた、良いお付き合いを(したいですね)。

阿川:はい。よろしくお願いいたします。私は20数年前に車を運転しているときにルーさんが横断歩道を渡っている姿を見たことがあっただけで、この業界にいながら一度も仕事をご一緒したことがなかったのですが、そのときのインパクトが強くて。「あの変な英語使う人だ」と(見かけて)すごくうれしくなっちゃった記憶があるんですよ。CM撮影の前のスチール撮影では、自分で言うのも何なんですが「すごくお似合いなんじゃない? 私たち」って思ったんです。そして今日(CM撮影で)ルーさんにお会いしたら、なんと小学校時代に比較的近い小学校に通っていて同い年だったことが分かって、(前から)繋がっていたんじゃないかしらと思っております。なんかご縁がある気がします。

――石田ゆり子さんとの共演については?

阿川:石田ゆり子さんは前にインタビューしたことがあるのですが、本当にどこに行っても優雅な、優しさと落ち着きに満ちていて、堅すぎず、気取らずに自然にいることがかわいいっていうね。

ルー:私もファーストタイムだったんですけどもね。石田さんは本当に優しくていい女優さんだなと思って。今(阿川さんが)言われたように、私は女優よっていう感じではなくて、非常に気遣っていただいて、とても楽しかったです。よく笑ってくれるんですよね。

――「大黒天ぶり」「弁財天ぶり」はどうでしたか?

ルー:尻に敷かれる大黒天という設定でやったのですが、阿川さんのかかあ天下ぶりが存分にセリフに注入されていて、僕はどちらかというと弱い、マスオさんみたいな感じの大黒天だったのですが、それが結構トゥギャザーしてたんだよね。もうすごくやりやすかったですよ。お互い結構笑うんだよね。すごいですよ、(阿川さんの撮影への)入り方が。驚いちゃった。

――12億円あったらやりたいことはありますか?

ルー:私がね、ティー道っていうんですか。ごめんなさい。茶道を習って17年ぐらい経つんです。一応、師範をいただいたんですよ。ですから、12億あったら残りの人生で茶室を(やりたいです)ね。ちょっといいところに(教室を)建てて、皆さまにお茶をドリンクして(もらって)、いい器を買ったりしながら余生楽しみたいなと思うんです。

阿川:わお。イッツ・ソー・マーベラスなドリームね。12億あったら、私は死ぬまでに一度水辺の近くに住みたいっていう夢を持っていて。波がそんなに怖くなさそうな湖でもいいし、海でもいいので、手間の掛からない家を建てて、掃除をする人にも12億の一部を払って。「あのおばあさん死んじゃったの」っていう穏やかに息途絶えるみたいな。そういうのがいいですね。

――縁起がいい日や、縁起がいいなと思った日にすることは?

ルー:ワイフと結婚記念日にいつもカツを食べに行くんですよ。そうすると夫婦の仲がまた若かりしころのように、スマイルフェイスになるんですよ。おいしいの、そこのカツは。

阿川:特別なお店なんですね。

ルー:子供がチャイルドのころから通っているんだけど、もう私、孫3人いるんですよ。(子供は)両方とも30歳過ぎてますからね。だから25、26年ぐらい通っていますね。年に2~3回ぐらい通っています。ワイフとトゥギャザーで。もちろんドライバーは私ですけどね。

阿川:結婚記念日っていうのは、ちゃんと覚えているんですか?

ルー:私覚えています。

阿川:偉い。私、子供のころにうちの母が「今日は何の日?」って父に聞いて、父がちょっと慌てて「何の日だ、誰かの誕生日か」とかなんとか言うので、また忘れてるって。毎年、結婚記念日を忘れている父を見ていて、どうして覚えられないんだろうと思ってたのに、自分が結婚したら忘れるの。なんとなく5月なんですけど、3日か5日か6日か9日か10日だかよく分かんない。

――打ち出の小槌を使って出したいものは?

ルー:私はドジョウが好きなので、今までにゲットできなかったドジョウ、海外のドジョウでもいいので、それが出てくるとうれしいなと思いますね。ドジョウを捕まえて、それを家で飼っているんですよ。

阿川:え? 飼っている? いずれ食べるんですか?

ルー:昔はドジョウを食べていたこともありますけど、ドジョウを飼うようになって、ドジョウ食べなくなった。

阿川:あ、そうなの。飼ってたら食べられないでしょう。

ルー:食べられないですね。今10匹ぐらいいますけどね、ホトケドジョウっていう。餌をやるとき、私の指にキスするんですよ。チュッチュって。

阿川:食べようとしてるんじゃないの。

ルー:そうなんだよ。もうね、食べられてって、違うだろ。何言ってるんですか。久しぶりにノリツッコミやりました。

阿川:『ないものねだるな』って本を書いたからね。昔はあと10センチ背丈が欲しいとか思った。一寸法師と同じ気持ちだったかな。あと5センチか10センチ高ければね、私の人生は変わっただろうと思ってたんですけどね。しょうがないですね。

――今年上半期で印象に残っているエピソードは?

ルー:このMEGA BIGのCMが決まりそうですって聞いたときには、非常にサプライズしましたね。それで石田さんと阿川さんとトゥギャザーって聞いたら、なんとなく運が向いてきたのかなっていう、ビッグな女優さんと、作家さんとトゥギャザーできて。今日トゥギャザーして、コマーシャルつくりましたけど、皆さんが見て驚くようなコマーシャルになるような予感がするんだけどね。

阿川:ね。これで私たち、再ブレークになるかもしれない。年末CD出しているかもよ。2人で。大黒天様と弁財天様っていうね。大きなウェーブができるかもしれない。

――父の日にプレゼントを(ルーさんは)もらったこと、(阿川さんは)あげたことはありますか?

ルー:毎年もらってるわけじゃないんですけど、ポテト焼酎をもらったことはありますね。ごめんなさい。芋焼酎をもらって、すごくうれしかった思い出があります。あと、ソックスももらったことあるかな。

阿川:中学生のときに、父の誕生日だったか、父の日かなんかにいいものをプレゼントしようと思って、新宿の伊勢丹に行ったんですよ。それで、父が何を喜ぶか分からないと思いながら、1階の紳士小物売場みたいなところを歩いてたら、ドリルみたいな形になってる耳かきがあって。これにしようと思って、それを買って帰ったんです。父は2015年に亡くなって、ずっと怒られてばっかりいたんですけど、このプレゼントは父が喜んだんです。それでその後、私はどんどん成長して、もうちょっと経済力を付けて、例えばカシミアのセーターだとか、なんかもうちょっと高価なものを何かにつけてプレゼントすると、父は、ありがとう、しかしおまえが昔くれたあの耳かきは良かったって、全て耳かきに戻る。もう何をプレゼントしても、あの耳かきが一番良かったって言われて、うれしいのかね、これ。

ルー:うん。それはうれしいんじゃないの。

阿川:うれしいと思っていいんですかね。だから、亡くなったあとも父の書斎から私が中学のときにプレゼントした耳かきが出てきましたよ。大事にしてくれました。