夢真ビーネックスは、「幸せな仕事に関する実態調査」の結果を6月1日に発表した。調査は4月28日~5月1日の期間、働く10~50代の男女800名(性年代均等割付)を対象にインターネットで行われた。

  • 仕事に対する幸せ度

    仕事に対する幸せ度

最高値100点として、現在の「仕事に対する幸せ度」を尋ねたところ、全体の約3割が「幸せ度80点以上の人々(=幸せな仕事に就いている人々)」であることが明らかに。平均点は60.1点となった。

「幸せ度80点以上の人々」の割合を男女別にみると、男性32.0%、女性32.3%と差はみられなかったが、世代別にみると、「Z世代(18~26歳)」(26.5%)、「ミレニアル世代(27~42歳)」(29.0%)、「氷河期世代(43~51歳)」(32.0%)、「バブル世代(52~57歳)」(41.0%)と年代が上がるほど高い傾向に。若い世代ほど「幸せな仕事に就いている人々」が少なく、Z世代とバブル世代との差は14.5ptとなった。

  • 仕事に対する幸せ度と金銭事情

    仕事に対する幸せ度と金銭事情

次に、夏のボーナスと幸せ度との関連について調査を行った。その結果、夏のボーナス支給額は、「幸せ度80点以上の人々」が平均3.3カ月分、「幸せ度が平均点以下の人々」は平均2.5カ月分となり、ボーナスの支給額に給与0.8カ月分の差がある結果となった。

  • 『マズローの6段階欲求説』を元に幸せな仕事を定義

    『マズローの6段階欲求説』を元に幸せな仕事を定義

次に、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが提唱した『マズローの6段階欲求説』を参考に、幸せな仕事(職場)に求められるであろう要素12項目をここでは設定。

まず、「仕事において現在満たされている項目」に関し、幸せ度が「80点以上の人々」と「平均点以下の人々」の差異を確認したところ、差が大きい順に「頼れる仲間、理解のある上司、認めてくれる家族がいる(社会的欲求:段階3)」(80点以上44.0%、平均点以下18.7%、差異25.3%)、「勤務先の中で自分の居場所を確保できている(社会的欲求:段階3)」(同51.4%、28.8%、22.6%)、「十分な睡眠、休息が取れる労働環境である(生理的欲求:段階1)」(同61.1%、40.9%、20.2%)が上位に。

一方、「仕事において今後(も)満たしたい項目」では、「十分な睡眠、休息が取れる労働環境である(生理的欲求:段階1)」(62.9%)、「給与が毎月決まった日に振り込まれる(安全的欲求:段階2)」(56.9%)、「十分な食事など、基本的な生活を不満なく送ることができる給与である(生理的欲求:段階1)」(50.0%)といった要素が上位を占める結果に。

このことから、現代における"幸せな仕事"(職場)を「マズローの6段階欲求説」に基づいて定義すると、「生理的欲求:段階1」「安全的欲求:段階2」が満たされていることが前提に、さらに「社会的欲求:段階3」が満たされているか否かがポイントとなることが分かったという。