俳優の香川照之が韓国ドラマ『梨泰院クラス』を日本オリジナル版としてリメイクするテレビ朝日系ドラマ『六本木クラス』(7月より毎週木曜21:00~)に出演することが31日、明らかになった。
復讐を誓った青年が仲間とともに、金と権力を振りかざす巨大企業に立ち向かっていく――「下剋上」を主軸にラブストーリー、青春群像劇が交錯した大ヒット作品『梨泰院クラス』の日本リメイク版『六本木クラス』。竹内涼真を主演に迎え、ダブルヒロインの新木優子、平手友梨奈、そして早乙女太一、鈴鹿央士というキャストが続々と発表されている。
今回は竹内演じる宮部新が復讐を誓う宿敵・巨大飲食企業のドンで絶対的権力者、作品の最重要人物の1人である役どころとして、テレビ朝日の連続ドラマ初レギュラーとなる香川の出演が決定した。
『半沢直樹』シリーズや『99.9-刑事専門弁護士-』シリーズ、『日本沈没-希望のひと-』をはじめ、あまたの作品で幅広い役を演じてきた香川が今作で挑むのは、飲食産業の頂点に君臨する長屋ホールディングス会長・長屋茂。一代でトップの座を築いた茂は、長屋ホールディングスのためなら手段を選ばない非情な人物だ。あることをきっかけに新を絶望の淵に追いやり、やがてどん底から立ち向かってくる新の前に立ちはだかることに。
正に冷徹非道な揺るぎない「悪」を体現する人物ということで、香川は「僕は悪役を演じるときに人間の『悪』の気持ちというのは誰にも負けずにやりたいと思っているので、ぜひ『憎たらしい』と思って見ていただければと思います」と意気込みを語った。
初共演となる竹内は「香川さんが出演なさっている映画やテレビは、今まで多く拝見させていただきましたが、中でも『アンフェア』(2006年)で演じられた役の香川さんが大好きで、中学生の頃、毎週テレビの前で楽しみにしていました」と明かし、「長屋は、新を掻き立てる存在。僕も本気でいきますし、香川さんもきっと本気でぶつかってくださると思うので、これからどうなっていくのか楽しみです」とやる気をみなぎらせた。
コメントは以下の通り。
■竹内涼真(宮部新 役)
香川さんと共演させていただくのは、めちゃくちゃ楽しみです。香川さんが出演なさっている映画やテレビは、今まで多く拝見させていただきましたが、中でも『アンフェア』(06年)で演じられた役の香川さんが大好きで、中学生の頃、毎週テレビの前で楽しみにしていました。これまでスタジオですれ違うことはあったんですけど、お芝居をご一緒する機会はなかったので、今は早く現場でお芝居したい気持ちでいっぱいです。長屋茂は、新にとってある意味エネルギーというか掻き立てる存在。僕も本気でいきますし、香川さんもきっと本気でぶつかってくださると思うので、これからどうなっていくのか楽しみです!
■香川照之(長屋茂 役)
今回お声がけいただけたことは、嬉しいというよりはプレッシャーではありますが、大変ありがたいなと思いました。僕がやれることを精いっぱいやって、粛々と悪役を演じさせていただきます。僕は悪役を演じる時に、人間の「悪」の気持ちというのは誰にも負けずにやりたいと思っているので、ぜひ「憎たらしい」と思って見ていただければと思います。
竹内涼真さんとは初めて共演をさせていただくのですが、以前、同じスタジオで別の作品を撮影している際にお会いさせていただいたことがあって、その時は大きくて甘いマスクの二枚目だなと思いました。でも、今回撮影に入る前に本読みでお会いした時は髪型を変えられていて、竹内さんのこの役に対する意気込みを感じて、以前お会いした時の竹内さんには見えませんでしたね。役者が髪の毛を切ったり伸ばしたりするのは、役に本気でアプローチしているということが伝わる工程なので、もちろん髪の毛は一瞬で切れますけど、その意気込みがいいですよね。他の方々も髪型やメイクも含めて、とても肉薄しようとされていましたし、何よりも皆さんこれ以上ないキャスティングだなと感じました。
実は僕は『梨泰院クラス』は見ないで作品に入ったのですが、これまでも実在の人物を演じる時以外は原作に触れないというやり方で何十年とやってきているんです。演じていて全部が新鮮ですし、視聴者も原作を見ている人、見ていない人がいて、合わせたら100%ですから、キャストの中でも見た上で挑む人がいる中で、僕は見ていない人代表としてアプローチすることで、両側からアプローチして視聴率100%狙います! ただ、普段は最後まで原作を見ないのですが、今回唯一違うのは、演じ終わったシーンから『梨泰院クラス』のそのシーンを見て、取返しのつかない過去の方を未来にしているっていうね、撮り終えたシーンが原作ではどうなっているのかを見るのが本当に楽しみで。「あぁ、こうやったんだ!」とか「これはいい役作りだな」と思ったりして、見なくて良かったなと思ったりしています。見ていたら、僕いい子なんで真似しちゃうんですよ、意外に素直なので(笑)。そんな見ていない側の作品へのアプローチを、この長屋茂という役を通して楽しんでいただければなと思っています。