NVIDIAは5月24日、Conputex 2022の中で、データセンター向けGPGPU「NVIDIA A100」の液冷モデルを発表した。すでにサンプル提供が始まっており、今年の夏にもリリースを予定するという。

これまでパッシブ冷却(ラックのエアフローでヒートシンクを冷却する)モデルがデーターセンター向けに提供されていたNVIDIA A100に、液冷のアクティブ冷却モデルが投入される。液冷の採用によってPCIeカードそのものをさらに小型化できるほか、データセンターの冷却設備を集約して電力使用効率(PUE)を向上。環境への負荷低減に貢献するとしている。

  • 空冷より液冷のほうが圧倒的に高密度・低コスト

サービスプロバイダのEquinix社は、このNVIDIA A100液冷モデルをデータセンターに導入。データセンター内の空気を冷却するために年間数百ガロンもの水を蒸発させる冷却装置を廃止し、液冷の採用で少量の液体を循環させるシステムの構築を目指しているという。

同社のスミス氏は発表に寄せて、「これはEquinixのラボに導入された最初の液冷GPUであり、お客様がAIを活用する持続可能な方法を渇望していることから、私たちにとっても心躍るものです。(中略)ワット数の測定だけでは意味がありません。炭素への影響に対して得られるパフォーマンスこそが、私たちが目指すべきものなのです」と述べている。