ロジクールは5月24日、フラッグシップの周辺機器シリーズ「MX」初となるメカニカルキーボードを発表しました。クリエイティブな仕事をするために設計された本体は、高さが低いロープロファイルの軸をキー1つ1つに内蔵し、マウスとキーボード間の手の行き来や、キーの打鍵自体がしやすいようになっています。
ラインナップは、テンキー付きのフルサイズモデル「MX MECHANICAL」と、テンキーレスの省スペースモデル「MX MECHANICAL MINI」の2種類。それぞれで、打鍵感の違う青軸モデル/赤軸モデル/茶軸モデルが選べます。
発売日は6月16日、価格はオープン。直販価格はMX MECHANICALが20,790円、MX MECHANICAL MINIが18,700円。発売に先駆け、MX MECHANICALとMX MECHANICAL MINIの試用機を触ってみました。
メカニカルというと“ゲーミング”の印象が強く、実際ロジクールでもゲーミングブランド「G」シリーズのキーボードでは、メカニカルキーボードを多数ラインナップしています。
今回、メカニカルキーボードを、PC周辺機器のフラッグシップシリーズ「MX」で出したことについて、ロジクールではもともとメカニカルキーボードに慣れ親しんだ人が、仕事でも使えるようにしたかった、との思いがあったといいます。ソフトウェア開発者やWebデザイナーなど、クリエイティブ作業をする人に最適化し、かつ「ゲーミングデバイスに見えない」、集中しやすい見た目にした点もポイントとのこと。
「MX MECHANICAL」の茶軸モデルを短時間使ってみた限りでは、軽い押し心地ながらしっかりしたキータッチと、構造上キーキャップの揺れが少なく、キーの端を押してしまっても問題なく反映されることが好印象でした。
キー数は88キーを搭載。配列にはややクセがあり、Fnキーが右下にしかないことや、最右列のキー群は使い勝手の好みがわかれそうですが、Home/EndキーやPgUp/Downキーの使用頻度が高い人など、使っているうちに慣れる部分のような気もします。ロジクールでは、エンジニアの作業現場で頻繁にこれらのキーが使われることを考慮し、またできるだけスタンダードなレイアウトに沿ったデザインにしたとしています。
普段筆者は「MX Keys Mini」を使っていますが、押し込みはMX MECHANICAL MINIのほうが格段に深く(MX Keys Miniは1.8mmストローク、MX MECHANICAL MINIは3.2mmストローク)、これまでメカニカルキーボードを使ってきた人、あるいは今もメカニカルキーボードを使っている人にはスムーズに移行しやすいモデルだと感じました。ちなみに、いまベータ版が提供されているユーティリティ「Logi Options+」は、MX MECHANICALシリーズおよび、MX Master 3Sの発売に合わせ、正式版が提供される予定。発売は6月16日とまだ先ですが、登場を楽しみに待ちたい1台です。