じゃがいもが不足している、というニュースはすでに聞き及んでいるだろう。背景にはコロナ禍の影響などがあるようだが、とにかくジャンクフード大好き人間にとっては大きな痛手。だって、ポテトがなきゃハンバーガーは完成しないでしょ〜……。
もちろんハンバーガーショップも大変で、例えばマクドナルドは一時的にマックフライポテトの販売をSサイズのみに限定。そして現在、バーガーキングにもポテト不足の波が押し寄せている……のだが、何やらその荒波を意外な方法で乗り越えようとしている。これだ。
そう、ベビースターである。いやいや、まさかの代打だなオイ。テレビやネットも結構ザワついたので、ご存知の人も少なくないだろう。しかし、まだ実際に食べたという人は少なくないはず。ということで、ポテトの代わりになりうるのか、実際に食べてみた!
バーガーとベビースター、相性はいかに……
一応、バーガーキングの場合はポテトの販売量を制限している、ということではないようだ。あくまで消費者側に対して、ポテトの代わりにベビースターはどうか、と提案しているに過ぎない。その言い分は「じゃがいも不足なので、どうかセットのフレンチフライの“代替”品として形は“大体”似ているベビースターを選んでいただけませんか」とのことだ。
このダジャレの一点突破で今回販売し始めたのが、キングバリューセット9種を対象とした「だいたいポテトセット」で、希望すればフレンチフライからベビースターに無料で変更できる仕組みになっている。
ということで、実際に買ってみると……
ベビースター、デカッ!バーガーやドリンクの袋の大きさを完全に上回っているではないか。そしてこの存在感よ。お店から出てくるときはちょっと小っ恥ずかしかったくらいだ。知らない人から見れば「なんでバーガーキングからビッグサイズのベビースターを持って出てきたの、この人」などと訝しがられてもおかしくないし。
何はともあれ食べますか、と袋から一式をゴソゴソ取り出していると……あれっ、なんかある。
えっ、これは……?ああっ、これは!!
バーガーキングとベビースターのコラボステッカーだ!あっ、よく見たらバーガーキングの告知画像に「オリジナル限定ステッカー」も付いてくるって書いてある。これはちょっとうれしい誤算。きっとポテト不足の今しかもらえないわけだし、ラッキー。
ということで、これが今回オーダーしたキングバリューの一式。バーガーはワッパーJr.をチョイスした。本来ならここにポテトが鎮座しているはずだが、この日はベビースターである。まずはちょっとベビースターを開けてみよう。
う〜む……当たり前だが、普通にベビースターである。バーガーキングは「形は大体似ているベビースターを代替に」みたいなことを言っていたけど、似ている……のか……?まぁそこを突くのは無粋だろう。よし、ちょっとバーガーと並べてみるか。
……ふふっ(笑)。なんとも珍妙でファニーな絵面に思わず笑ってしまった。普通、ハンバーガーとベビースターってなかなかこうして出会わないからね。本当にバーガーキングって面白いこと考えるよなぁ。
では、いざ実食。まずはワッパーJr.をひとくち、パクリ。
美味っ!久しぶりに食べたけどこんなに美味しかったっけ?めちゃくちゃ肉が香ばしいぞ。そうだ、バーガーキングは100%のビーフパティを直火で炙っているんだっけ。こりゃあ美味いぞ。
いやいや、呑気に感動してもいられない。まだバーガーが口の中に残っているうちに……ベビースターをポリッ!
う~ん。
う~~~ん。
う~~~~~~ん。
わからん!というのがまずは正直な感想である。ベビースターの味はバーガーの味で彼方のほうに消えてしまっているというか。ただ、食感としてのアクセントになっていることは間違いない。バーガーを食べながら、こんなに歯ごたえのあるものも一緒に食べたことはないが、この硬めのカリカリ食感は悪くない……というか、意外といいぞ?
というか、味を感じなかったのは、もしかしたら量が少なかったのかもしれない。ポテトだったらバーガーと一緒に2~3本はまとめて食べるし、ベビースターはポテトより体積が小さい分、もっとたくさん食べないとダメなんだろう。
ということで、改めてバーガーをパクリ。
すかさずベビースターをバクッ。
あっ、痛い痛い!口の中が痛い!!口内のあちこちにベビースターの破片が突き刺さってしまったが、おかげで味は感じられた。ということで、結論を言おう。
バーガーとベビースター、味が合うか合わないかで言えば……極めて「普通」!やはりハーモニー的なものは特に感じられなかった。
よく考えればそりゃそうだ。相性がいいならとっくに誰かが気付いていたはずだし、今回はポテト不足による即席コンビである。本当にベビースターと合わせたいなら、ベビースターに合うバーガーを新たに開発しなければならないのは当たり前の話だし、そもそもバーガーキング自体が「ベビースターはバーガーによく合います!」と謳っているわけではない。
ただし、食感は癖になるものがあるのも事実。ずっとベビースターと合わせて食べていると、ベビースター抜きのパターンを寂しく感じてしまう自分もいた。気付けばバーガーにベビースターを挟んでしまっていた次第である。
このカリカリ食感とハンバーガーの邂逅はハンバーガー史に残るハイライトになったのではないだろうか。バーガーキングのチャレンジ精神には大きな拍手を贈りたい。ありがとう!
あっ……!!
コーラとベビースター、めちゃくちゃ合う!(そりゃそうだ)
お後がよろしいようで。