iPhoneの画面右上には、そのとき掴んでいるモバイル回線のピクト(ステータスアイコン)が表示されます。4G/LTEネットワークなら「4G」または「LTE」、5Gネットワークなら「5G」です。利用しているキャリアのサービスエリア次第ですが、その左横に表示されたアンテナの本数とあわせ、おおまかな通信速度の把握に役立ちます。
そのピクト、5Gネットワーク向けでも「5G」以外のものが存在します。2022年5月現在、日本で見かけることはありませんが、米国の一部地域では「5G+」や「5GUW」といったピクトが表示されることがあるそうです。
それら5G以外の5Gネットワーク向けピクトは、「高周波数帯を利用した5Gネットワーク」が利用できる状態にあることを意味します。いわゆる5Gミリ波(5G Ultra Wideband)のことで、最大4.0Gbpsという超高速通信が可能です。
しかし、iPhone 12シリーズ以降であっても日本向けモデルは5Gミリ波に非対応のため、米国の5Gミリ波サービスエリアに行ったとしても、超高速通信サービスは利用できません。米国向けの5Gミリ波対応モデルかつ対応した通信プランを契約していないかぎり、「5G+」や「5GUW」といったピクトが表示されることはありません。
日本における商用5G接続サービスは、サブ6(6GHz以下の周波数帯)とミリ波(28GHz帯)で提供されているものの、ミリ波対応エリアは限定的です。いずれは日本向けにもミリ波に対応したiPhoneが投入されるのでしょうが、ミリ波対応エリアの拡大計画を横目で睨みつつの展開になるのかもしれません。