JR東日本横浜支社は、南武線向河原駅構内にある向河原駅前踏切の下り列車に対する「踏切警報時間制御装置」(「賢い踏切」)の導入工事を開始し、踏切警報時間の短縮を図ると発表した。導入時期は2022年12月頃を予定している。
JR東日本では、踏切障害事故を着実に減少させる取組みとして、踏切の統廃合をはじめ、360度の視認性を確保できる全方位警報灯などの設備改良、警察署等と連携した「全国交通安全運動」や「踏切事故0(ゼロ)運動」を継続して行っている。
従来の踏切は、通過列車と停車列車が警報開始点を共用しているため、停車列車に対する踏切警報時間が駅停車や停車に要する減速の時分により通過列車の踏切警報時間より長くなってしまう。これに対し、「賢い踏切」は停車列車に対して警報開始点を新たに設けることで、通過列車と停車列車を判別し、停車列車に対する踏切警報時間を短縮できるという。
「賢い踏切」の導入により、日々の運行状況や列車の速度などにより変動するが、朝の通勤通学時間帯1時間あたりで数分程度の踏切警報時間の短縮を見込んでいる。