共栄火災海上保険は5月18日、「自転車の利用実態と安全運転に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は4月22日~23日、月に1回以上自転車を利用する20歳~60歳以上の男女1,073名を対象に、インターネットで実施した。
普段どのような自転車に乗っているか尋ねたところ、「一般車・シティサイクル」(62.3%)が最も多く、「電動アシスト車」(20.6%)、「スポーツ・競技用自転車」(13.2%)と続いた。電動アシスト車の利用が、前回調査時よりも1.6ポイント増えている。
電動アシスト自転車に乗っている人に、購入したきっかけについて聞くと、年代によって違いが見られた。子育て世代である30代は40.4%が「子どもの送迎」と回答しているが、60代以上では65%、50代では55.6%が全体平均(43.9%)を大きく上回り、「坂道などの運転補助」と回答している。
電動アシスト自転車の購入時に、補助金を出す自治体があるが、この補助金制度を知っているか尋ねると、71%が「知らない」と答えた。年代別では、40代(81.3%)、50代(88.9%)、60代以上(92.5%)と年代が高まるに従って、「知らない」との回答の比率が高かった。一方、20代では「知らない」(30%)を大きく上回り、半数以上(55%)がこの制度について知っていることがわかった。
自転車を利用する頻度について聞くと、20代、30代、40代の6割強が週の半分以上(週3~4回、5回以上)と答えた。50代(58.4%)、60代以上(59.9%)は全体平均(61.8%)を下回っている。自転車を利用する目的では、「生活圏での利用」(80%)が最も多く、「通勤・通学」(43.6%)が続いた。前回調査時と比べると、「業務・仕事での移動」の利用が18.4%(前回15.8%)と2.6ポイント増えている。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大で、自転車を利用する頻度は増えたか尋ねたところ、33.7%が「増えた」と回答した。年代別で見ると、最も「増えた」と回答した人が多かったのは20代で、前回調査時よりも10ポイント以上増加した(前回46.5%、今回59.9%)。
自転車の運転で「危ない」と感じることを聞くと、「スマートフォン、携帯電話を使用しながらの運転」(67.8%)が最も多く、「自転車の急な飛び出し」(64%)、「夜間での無灯火運転」(52.9%)、「傘を差しながらの運転」(52%)、「スピードの出し過ぎ」(43.2%)と続いた。
自転車の交通事故を防ぐために必要だと思うことを尋ねたところ、「自転車に乗る一人ひとりの注意」が最も多く、「小中学校での交通教育の徹底」、「違反の取り締まりの徹底」、「交通標識・自転車専用レーン・道路整備」が、それぞれ半数近くを占める事故防止策として挙がった。
自動車と同様に、自転車の定期的な検査や車両管理を義務づける「車検制度」の導入について聞くと、前回調査時よりも「必要だと思う」という回答が増え(前回37%、今回38%)、「必要ではないと思う」という回答が減った(前回43.3%、今回40.9%)。
自転車の安全で適正な利用を促進する条例の認知度について尋ねると、60.7%が「知っている」と答えた。年代別でも、20代、30代、50代が6割を超え、概ね全ての年代で6割程度が認知していることがわかった。
自転車で人にケガをさせたり、物を壊した場合の保険(自転車損害賠償責任保険等)に加入しているか尋ねたところ、65.2%が「加入している」と回答した。年代別では20代(69.6%)、50代(69.7%)は約7割近くが加入し、全体平均を上回った。