地盤調査・建物検査を行うジャパンホームシールドはこのほど、全国20〜60代の男女100名を対象に「地盤に関する意識調査」を実施し、結果を公表した。
同調査は2022年4月、全国の20〜60代の男女100名(各世代20名)を対象に、インターネット調査にて実施したもの。
人々が生活する建物などを支える「地盤」について、理解することが重要だと感じている人は96.0%に及ぶ一方で、日常生活の中で定期的に「地盤」を意識すると回答した人は40.0%に留まった。
地盤を意識するタイミングとしては「地震が起きたとき」が81.0%、次いで「水害が起きたとき」で28.0%となり、災害が起こった際には地盤の意識は高まるものの、普段の日常生活の中で常に意識できている人は少ないことが明らかになった。
住まいを決める上で検討すべきことは「自然災害のリスク」が83.0%となり、「費用(家賃や購入金額など)」の75.0%や「交通の利便性」の69.0%を抑えて最多となった。
一方で、住まいの地盤の特性を把握している人は44.0%のみとなり、多くの人が災害へのリスクを気にしているにもかかわらず、自分の住んでいる場所のリスクは理解できていないことが明らかになった。
住まいの地盤の特性を把握していない人の87.5%は「住まいの地域の地盤の特性を知りたい」と回答。把握していない理由を尋ねたところ、「地盤について調べる手段が分からないから」と回答した人が51.8%、「地盤についての知識がなく、特性を調べても理解できないから」が26.8%となった。
家を建てる前に、地盤は補強できることを知っている人は6割弱となり、4割の人が知らないことが明らかとなった。
今回の結果を受け、同社 地盤技術研究所所長 技術統括部 副統括部長 内山雅紀氏は、以下のようにコメントしている。
「地盤の重要性に理解を示すと回答された方が多い一方で、調べる手段が分 からない方が多いという実態が明らかになりました。あらゆる建物は地盤の上に成り立っており、傾きや沈下といった地盤リス クと無縁な建物はありません。そして、自然災害は予期できませんが、地盤を知ることで未然に防げる被害もあります。引っ越しや家を建てる際には、地域の地盤の特性を理解した上で、災害の対策を立てることがとても大切です。それらを知っているだけでも万が一の時の判断が早くなり、暮らしの安心につながります」。