YouTubeが「YouTube動画プレーヤー」にアップデートの提供を開始した。動画内の再生の変化を表すグラフ、シングルループ再生、フルスクリーンモードの改善などを含み、スマートTV向けとゲーム機向けのプレーヤーでも動画チャプターを利用できるようにする。
再生の変化を示すグラフは、YouTube Premiumユーザーが参加できるベータ機能プログラムで試されていた機能で、Webとモバイルアプリの両方で正式機能として提供する。プレーヤーでシーク状態の時に、進行状況バーの上に再生数の増減を示す面グラフが表示される。グラフが高いほど動画全体の中で再生が多いことを意味し、視聴者が面白そうな部分や重要な部分を効率的に見つけられる。グラフの形から「最後まで視聴している人が多い」といった再生動向もわかるので動画探しの参考にもなる。
シングルループは1本のビデオの再生を繰り返す機能。Web版は動画プレーヤーを右クリックしてループ再生アイコンをクリック、モバイルアプリでは右上のその他アイコンをタップして「動画のループ再生」を選ぶ。なお、ループ再生アイコンは再生リスト・ボックスにもあり、再生リストのループ再生機能は再生リスト内の動画の繰り返し再生になる。
フルスクリーン・モードでは、視聴中に新しい情報パネルで、動画の説明、チャプター、コメントなどを確認でき、大きなボタンでアクセスしやすいクイックアクションボタンを使って、高評価/低評価やコメント、共有、再生リスト追加などを素早く行えるようになった。
動画チャプターは、動画を複数のセクションに分割する機能。視聴者は、動画チャプターの目次から視聴したいセクションを見つけて、その部分をすぐに再生できる。YouTubeによると、2020年5月の提供開始からこれまで約2000万本のビデオに動画チャプターが追加された。視聴者が見たい部分にスキップできる機能が充実すると視聴時間が短くなりそうだが、動画チャプターを用意したビデオの方が平均視聴時間が長いそうだ。
新機能のロールアウトに続いて、近々ベータプログラムで動画の再生位置を移動する新しい方法のテストを開始するという。動画再生中に画面を長押ししてシークしたり、2本指でダブルタップしてチャプターを移動できるなどすでに様々な方法で移動できるようになっているが、より正確に見たい場所を見つけて素早く移動できる方法になるとのこと。