シャオミは「Redmi Note 11 Pro 5G」の発表に先駆けて、メディア向けのオンライン説明会を開催。新製品の詳細とあわせて、ユーザーが製品開発に参加できる取り組み「Xiaomiモノづくり研究所」の国内展開を発表した。

ユーザーコミュニティを中心としたモノづくりを日本でも

説明会に登壇した、シャオミ 東アジア担当ゼネラルマネージャーのスティーブン・ワン氏は冒頭、原材料費の高騰、急激な為替変動、半導体の供給不足など、今スマートフォンメーカーが置かれている厳しい立場を説明。「事前設定した価格を維持するために開発費をカットする選択もあるが、シャオミは何よりもユーザー体験を重視しており、多少値付けが変わってもその点には妥協できない。(おサイフケータイの搭載など)日本向けのローカリゼーションにも引き続き注力し、ユーザー中心の製品開発をしていく」と話し、日本のユーザーとともに製品を開発するための新たな取り組みとして、「Xiaomiモノづくり研究所」の発足を明らかにした。

  • コスト増について

    SoCは10~15%、物流コストは30%もアップし、トータルで10%程度の原材料費の高騰があると説明

  • MIUIユーザー

    シャオミの独自UI「MIUI」の日本国内のアクティブユーザー数が、100万人を突破したことも明らかにされた

シャオミは、中国をはじめとしてグローバルでユーザーコミュニティを中心としたモノづくりを行っている。国内向けに新設される「Xiaomiモノづくり研究所」では、ユーザーからのフィードバックを製品開発に反映するのはもちろん、今後の国内向けのロードマップや日本で販売する製品の選択、発売前の製品のベータテストなどを予定する。当初は人数を絞ったオフラインイベントとして実施し、徐々に参加人数を増やしながら「ユーザーの声を集め、距離を縮めていきたい」とワン氏。スマートフォンだけでなく、IoT製品など同社が手がける幅広い製品についても、「日本にあった製品がどれか、一緒に選定してもらいたい」と話した。「Xiaomiモノづくり研究所」への参加募集は、「Redmi Note 11 Pro 5G」の発表にあわせて開始される。

  • Xiaomiモノづくり研究所

    ユーザーの声を製品開発に活かす取り組み「Xiaomiモノづくり研究所」を発表

  • 2022年の新製品

    「Redmi Note」シリーズの国内発表は、今年に入ってこれが3機種目。3月の「Redmi Note 11」、4月の「Redmi Note 10T」に続く投入となる

フラッグシップ級の体験をミドルレンジで実現

新たに発表された「Redmi Note 11 Pro 5G」では、「フラッグシップモデルの体験をミドルレンジで実現した」とワン氏。製品の詳細は、シャオミ・ジャパンのプロダクトプランニング部 本部長を務める安達晃彦氏から説明された。

「Redmi Note 11 Pro 5G」は「Redmi Note 11」の上位モデルとなり、チップセットに「Snapdragon 695 5G」を採用するミドルレンジのスマートフォン。「Redmi Note 11」同様、フラットなフレームを採用し、右側面に指紋センサーを兼ねた電源ボタン、背面には約1億800万画素メインカメラを中心とするトリプルカメラを搭載する。カラーはマットな質感のグラファイトグレー、ポーラーホワイト、アトランティックブルーの3色。5月30日からオープンマーケット向けに44,800円で発売されるほか、グラファイトグレー、ポーラーホワイトの2色は楽天モバイルでも取り扱われる。なお、オープンマーケット向け、楽天モバイル向けで対応周波数を含む機能の違いはないという。

  • デザインの特徴まとめ

    デザインの特徴まとめ

特徴のひとつはフラッグシップモデル並みの約1億800万画素の超高精細カメラだ。高解像度モードでは細部のディテールまで表現できるだけでなく、通常モードでは9つのピクセルを用いて約1,200万画素の明るく色鮮やかな写真撮影が可能となっている。ナイトモードを備えていて暗所に強いほか、超広角カメラ/マクロカメラを加えたトリプルカメラ構成により、「ダイナミックなワイド撮影や、クリエイティブなマクロ撮影が楽しめる」と安達氏。このほかポートレートモードや、手ぶれ補正を備えたビデオ撮影機能も搭載する。

  • カメラの特徴まとめ

    カメラの特徴まとめ

ディスプレイには6.67インチと大型の有機ELを採用。最大1,200nitの輝度があり、屋外でも見やすいほか、高コントラストかつ広い色域で没入感のある映像体験を提供する。リフレッシュレートは最大120Hz、タッチサンプリングレートは最大360Hzに対応。「映像やゲームのほかブラウジングなどのスクロールでもちらつきを抑え、なめらかで快適な操作を楽しんでいただける」(安達氏)。表面にはコーニング社の「Corning Gorilla Glass 5」を採用し、堅牢さも保持している。

  • ディスプレイの特徴まとめ

    ディスプレイの特徴まとめ

チップセットには前述の通り、「Snapdragon 695 5G」を採用。「フラッグシップ級の6nmのプロセスで製造されており、現時点でミッドレンジの5G対応チップセットとしては最新のパフォーマンスを誇る」と安達氏。メモリーはRAM6GB、ROM128GBで、最大1TBのmicro SDに対応。バッテリーは約5000mAhで、付属のACアダプターを使用して67Wでの急速充電をサポートする。

「急速充電といえばこれまでは、20W~25Wといったものが標準的だったが、67Wならわずか15分充電するだけで約50%の充電が可能。50%あれば1日は使える。電流を複数の接点から均一にバッテリーに流し込むことで、より早く安全に充電ができるMMTバッテリー技術を採用するほか、充電時の端末温度の上昇についても、グラファイトシート、ベイパーチャンバー、ヒートパイプといった技術を最適化した独自のLiquidCoolテクノロジーで対策している」(安達氏)。また「同梱の67W対応ACアダプターがあれば、ノートPCを含めてあらゆる機器の充電が可能」とも。67Wの急速充電と約5,000mAhの大容量バッテリーの掛け合わせは、本製品の大きな特徴のひとつと説明する。

  • バッテリー機能の特徴まとめ

    バッテリー機能の特徴まとめ

  • Felica対応などの諸機能

    Felicaに加えて、IPX3/IP5X相当の防塵/防滴に対応。赤外線リモコン機能、Dolby Atmos対応のデュアルスピーカー、ヘッドフォン端子も搭載。このほかeSIMにも対応する

  • 主な特徴

    「Redmi Note 11 Pro 5G」の主な特徴

  • オープンマーケット版の取り扱い

    オープンマーケット版は量販店のほか、一部MVNOでも販売される

  • 楽天モバイルでの取り扱い

    MNOでは楽天モバイルと協業する

「Mi スマートバンド」がもらえるキャンペーン、新製品も

発売は5月30日からで、発表と同じ19日から予約を開始。価格は前述の通り44,800円でオンラインおよび家電量販店、一部MVNOで取り扱われるオープンマーケット版のほか、MNOでは楽天モバイルからも発売される。販売チャネルを問わず、購入後に応募すれば先着6,000名に「Mi スマートバンド 6」がプレゼントされるキャンペーンも展開される。なおキャンペーン対象の予約/購入期間は2022年6月30日まで、応募期間は7月14日までとなっている。

  • キャンペーン内容

    先着6000名に「Mi スマートバンド」をプレゼント

  • サポート協会

    シャオミではあわせてサポート体制も強化。従来、土日祝は受付していなかった電話サポートを年中無休受付とするほか、オンラインでのカスタマーサービス提供開始もアナウンスした

このほか、シャオミの新たなIoT製品群として、最大120インチの投影が可能なAndroid TV搭載のプロジェクター「Mi Smart Projector 2」、狹額縁かつシンプルな23.8インチの「Mi 23.8" Desktop Monitor 1C」の国内展開も発表された。また家電の新製品として、ワイヤレスクリーナーの「Mi Vacuum Cleaner G10」も国内販売についても準備が進められているという。

  • Mi Smart Projector 2

    「Mi Smart Projector 2」は近日展開予定

  • Mi 23.8" Desktop Monitor 1C

    「Mi 23.8" Desktop Monitor 1C」も近日国内向けに販売される

  • Mi Vacuum Cleaner G10

    新たな家電製品として「Mi Vacuum Cleaner G10」も投入予定だ