エン・ジャパンは5月17日、「リファレンスチェックに関する意識・実態調査(人事担当者編)」 の結果を発表した。調査は3月23日~31日、人事部に所属する社会人男女400名(リファレンスチェック導入企業、未導入企業:各200名)を対象にインターネットで行われた。
「リファレンスチェック」とは経歴照会や身元照会と訳され、採用活動の過程で、候補者の前職での働きぶりや人柄について候補者とこれまで一緒に仕事をしてきた第三者(前職の上司・同僚など)に問い合わせること。 海外では既に一般的な採用プロセスとなっている。 日本でも外資系企業では以前から実施されることが多く、この流れが国内企業にも広がっている。
調査によると、人事担当者の78.3%が「面接での人材の見極めは困難」と回答。自身が勤務している会社で採用におけるミスマッチが起こる原因について聞いたところ、「面接で相互理解できていない」(36.3%)、「面接で定性的な判断をしているから」(28.8%)、「入社後のフォロー不足」(27.8%)が上位に。
そこで、リファレンスチェック未導入企業の人事担当者200名に対し、「リファレンスチェック」を知っているか聞いたところ、認知度は50.0%という結果に。なぜ、リファレンスチェックを実施していないのか理由を尋ねると、「手間、時間がかかる」が最も多く46.0%。次いで、「費用的な問題」(37.0%)、「回答に信憑性が無い」(32.0%)と続いた。
次に、リファレンスチェック導入企業の人事担当者200名を対象に、「リファレンスチェック」を活用している職種を教えてもらったところ、「管理職候補」(46.0%)、「営業系職種」(44.5%)、「管理部門」(バックオフィス)系職種」(42.0%)、「IT・WEBエンジニア」(34.5%)が上位に。年収については、「400万円~600万円未満」が最も多く50.5%。次いで「600万円~1,000万円未満」(38.5%)、「400万円未満」(28.5%)と続いた。
また、「リファレンスチェック」のレポート結果で重要視するポイントを教えてもらったところ、「人間性」が最も多く58.5%。次いで「勤務態度」(49.0%)、「コミュニケーション能力」(49.0%)と続いた。
リファレンスチェックを実施している理由については、「採用精度の向上」(57.5%)、「最終面接前の見極め」(49.0%)、「職歴・経歴の確認」(48.0%)が上位に。
最後に、「あなたの会社では『リファレンスチェック』を実施することにより、採用におけるミスマッチ減少を実感できましたか?」と聞くと、人事担当者の75.5%が「実感している」と回答した。