ことでん(高松琴平電気鉄道)長尾線の車両1300形1編成(1305・1306号)が京浜急行電鉄の初代1000形をほうふつとさせる赤地に白帯の姿にラッピングされ、「追憶の赤い電車」としてゴールデンウィーク期間から運行開始している。

  • ことでんの車両1300形(1305・1306号)を使用したリバイバルカラーラッピング車両「追憶の赤い電車」

2019年3月から運行された「還暦の赤い電車」(琴平線1080形)、2020年に登場した「情熱の赤い電車」(琴平線1200形)に続き、3度目となる京浜急行時代のリバイバルカラーラッピング車両「追憶の赤い電車」。「鉄道を撮る、鉄道に乗る」を楽しむための任意団体「貸切乗車団」が「追憶の赤プロジェクト」を企画し、クラウドファンディングに挑戦。目標金額(600万円)を上回る支援を得て、プロジェクトを成立させた。

「還暦の赤い電車」「情熱の赤い電車」はともに琴平線の車両を使用したが、「追憶の赤い電車」は長尾線の車両1300形から1305・1306号の編成を使用。2両とも1974(昭和49)年5月に製造され、京浜急行電鉄時代は初代1000形の1305号・1308号として活躍し、「京浜急行で最後まで営業運転に残った」車両だという。1305号について、「2つの会社で同じ車号を名乗ることでんで唯一の存在」とも説明されている。

  • 「追憶の赤い電車」は高松築港~長尾間を中心に運行される

「追憶の赤い電車」の完成を記念し、ゴールデンウィーク期間中の5月2~5日に内覧会や撮影会などのリターンイベントを開催。5月6日から長尾線での営業運転を開始し、高松築港~長尾間を中心に運行されている。両先頭車に異なるデザインのヘッドマークを掲出しており、6月初旬まで掲出予定とのこと。ラッピング契約期間は1年間とされている。