笹川スポーツ財団は5月11日、「新型コロナウイルスによる運動・スポーツへの影響に関する全国調査(日常生活、心身の健康編)」を発表した。調査時期は2020年6月、10月、2021年2月、調査対象は全国の市区町村に在住する18~79歳までの個人、有効回答は5,000人(2021年2月のみ5,005人)。
女性の「家事や育児・介護の時間」が増加
家庭での時間に関する生活の変化をみると、「家事や育児・介護の時間」が増加した人の割合は、2020年6月調査では女性31.7%、男性18.6%、同年10月調査では女性22.9%、男性10.8%、2021年2月調査では女性20.0%、男性12.0%となった。同調査では、「コロナ以前に比べ、自宅での時間の増加に伴い、家事や育児・介護の時間が増えて定着した層が一定数おり、特に女性でその傾向が強い」と分析している。
家事分担状況を尋ねると、「妻が担っている」と答えた割合は、2019年の87.0%から2020年は85.7%とほとんど変化はみられない結果に。また「夫と妻で平等に分担している」との回答は、男性12.3%、女性7.1%と男女で意識の差があることが明らかになった。
「通勤・通学時間/回数」が減った人の推移を調べると、2020年6月37.6%、同年10月23.9%、2021年2月24.5%と、減少傾向にあることがわかった。
通勤・通学の回数や時間が減った人の家事や育児・介護の時間の変化をみると、18歳以下の子どもがいる人では「増えた」が51.2%だったのに対し、子どもはいない・同居していない人では33.5%と、同居する子どもの有無で違いがあることが浮き彫りになった。