5月も2週目をむかえ、あたたかくなってきた今日このごろ。夏をまえに日本の風物詩とも言える「冷やし中華」の販売が続々とスタートしているのをご存知だろうか。
冷やし中華を食べたくなった時にも訪れやすいコンビニ大手3社も「冷やし中華」の販売を開始。お店によって酸味や甘み、具材の味わいが全く異なる冷やし中華だが、コンビニではどのような味わいの違いがあるんだろうか? さっそく食べ比べしていこう!
コンビニの「冷やし中華」食べ比べ!
今回購入したのは「セブンイレブン」「ファミリーマート」「ローソン」が販売する冷やし中華。言わずと知れた大手3大コンビニエンスストアの夏の定番商品だ。
冷やし中華プロフィール
セブンイレブン「具材8種盛り 冷やし中華」(561.60円)
ファミリーマート「炙り焼きチャーシューの冷やし中華」(498円)
ローソン「冷やし中華」(497円)
購入したのは各店舗の冷やし中華商品のなかでも最もオーソドックスな商品名で売られている3品。具材の内容やたれの味によってさまざまな商品も販売されていた。
具材
3商品すべてに乗せられていたのはチャーシュー、錦糸卵、きゅうり、紅しょうがの3品で、薬味はからしが入っていた。もやしはセブンとファミマのみ。具材で特に違いがあるのはセブンイレブンで、ゆでたまごが乗っていない代わりにカニフレーク、わかめ、ザーサイがトッピングされている。
チャーシュー
チャーシューはセブンイレブンのみ大判で薄切りにカットされており、ローソンのチャーシューにはたれが絡んでいる。味の濃さではローソンが強く、その他具材との合わせやすさはセブンイレブンのチャーシューだ。最も肉の脂をジューシーに感じるのはファミリーマートとなっている。
錦糸卵
見た目ではカットのされ方と質感に違いがあり、厚みではセブン、ファミマ、ローソンとなり、均一性ではファミマ、ローソン、セブンイレブンとつづいた。味付けについてはローソンが最も甘さがあり、セブンとファミマは比較的近しい味わいになっている。一方で、ファミマの錦糸卵は、スープと合わせて食べることで甘みが引き立つなどの特徴があるようだ。
きゅうり
セブンイレブンとファミリーマートのきゅうりはほとんど同じ形状と質感で、違いもほとんどないような感じだ。味わいは柔らかさとみずみずしさのある仕上がりで、ローソンのきゅうりのみシャキシャキ感重視の極細カッティングになっている。
紅しょうが
紅しょうがはすべて甘みの少ない仕上がりで、違いは生姜の繊維っぽさの有無と色味の違いがある印象。セブンイレブンに素材感が強く、ファミマが少々肉厚、その中間にあるのがローソンといった感じである。
価格
価格はローソンの「冷やし中華」(497円)、ファミリーマートの「炙り焼きチャーシューの冷やし中華」(498円)、セブンイレブンの「具材8種盛り 冷やし中華」(561.60円)とつづく。セブンイレブンのみ少しだけお高めな印象で、かわりに具材の数が多いようだ。どの店舗でもミニサイズの商品が販売されており、価格が安価な商品もラインナップされている。そしてセブンイレブン、ファミリーマートでは、味付けが異なる商品も用意されている。
セブンイレブン「具材8種盛り 冷やし中華」
商品名 : 「具材8種盛り 冷やし中華」
価格 : 561.60円
エネルギー : 514Kcal
「具材8種盛り 冷やし中華」は、8種の具材が乗ったセブンイレブンの冷やし中華メニュー。原材料高騰のため、金額が変更されたのだそう。3社の冷やし中華で具材の豊富さが際立つ一方で、ゆでたまごが乗っていないのが特徴だ。
スープの味わいはすっきり爽やかな仕上がりで、酸味が強すぎない甘みを感じられる。わかめ、ザーサイ、カニフレーク、キクラゲなど最も具材ならバラエティが豊富なのがセブンイレブン。もやしは3店唯一のナムル仕上げで、これだけでもつまみに良さそうな味わいだ。
スープと混ざり合っても味わいがバッティングしないようにか、具材はシンプルな味付けになっているのも特徴のひとつ。味変要素としてザーサイ・ナムルには味がしっかりついているものの、その他トッピングは素材の味を生かした仕上がりとなっている。
甘みのあるスープとバリエーション豊かな具材が特徴的な、日本の定食屋さんなどで食べられるもっともなじみ深いTHE・冷やし中華な味わいがセブンイレブンかもしれない。ゆでたまごはどうしても食べたい筆者的には、同店が販売するゆでたまご入りの「具材7種盛り ミニ冷し中華」(388.80円)が気になるところ。
「セブンイレブン」冷やし中華味わいチェック
甘み : ★★★★☆
酸味 : ★★★☆☆
具材 : ★★★★☆
まとまり : ★★★★☆
ファミリーマート「炙り焼チャーシューの冷し中華」
商品名 : 「炙り焼きチャーシューの冷やし中華」
エネルギー : 469Kcal
価格 : 498円
「炙り焼きチャーシューの冷やし中華」は、炙り焼きチャーシューや錦糸玉子、きゅうり、もやし、ゆで卵、紅しょうがを盛りつけた商品。同商品のほかにごまだれで仕上げた「ごまだれ冷やし中華」(498円)も同額で販売されている。
スープは酸味が強く、キリッとフレッシュな仕上がりになっているのが特徴的だ。セブンイレブンの冷やし中華より甘味が少なく、スッキリした味わいになっている。そしてローソンよりもごま油、鶏がらっぽい風味を抑えた爽やか仕立てだった。
卵はほんのり甘みづけされており、スープ、麺と合わせて食べると甘みがより引き立つ。3商品のなかでも特にチャーシューのジューシーさを感じる品で、スッキリ仕上げのスープにコクをプラスしているようだ。ゆで卵が塩味感じる仕上がりなのも特徴的で、シンプルなタレに味付けをプラスするような掛け合わせの具材が他とは違ったバランスになっている。
スープと具材の掛け合わせで全体の味わいがまとまるような仕上がりがファミリーマートの冷やし中華がおいしい理由のひとつ。まとまりのある味わいが好みな人はこちらをチェックするのがよさそうだ。
「ファミリーマート」冷やし中華味わいチェック
甘み : ★★★☆☆
酸味 : ★★★★☆
具材 : ★★★☆☆
まとまり : ★★★★★
ローソン「冷やし中華」
商品名 : 「冷やし中華」
エネルギー : 550Kcal
価格 : 497円
ローソンの「冷やし中華」は、直火焼チャーシューをトッピングしているという3店舗で最も価格が良心的な一品。商品名もいちばんオーソドックスで、定番商品らしい商品だ。
スープを麺と混ぜた時、3商品で唯一スープの香りが広がったのがこちらの商品。ごま油や鶏がらのような風味が楽しめる仕上がりになっている。味わいについては甘み・酸味ちょうどおなじくらいのスッキリした仕上がり。ごま油や鶏がらの風味とチャーシューの味わいがしみ込んでいるのか、柔らかなコクも感じられる印象だ。
チャーシューはタレが絡めてあり、噛めば噛むほどお肉の旨味が出てくるタイプのじっくり味わうとおいしい。全体的な爽やか仕立てになっているので、味の濃いチャーシューがアクセントにはピッタリだった。卵にも甘さがついているので、全体的に味のバラエティが豊かになっているもよう。
一方できゅうりは1番細かくカットされており、最もシャキシャキ感を感じる仕上がりになっている。紅生姜自体は甘味が1番少なく、味付け豊富で味わい豊かな印象だ。チャーシュー以外の部分ではかなりシンプルな味付けでまとまっているので、甘みや酸味が強い冷やし中華が苦手な人はこちらをチョイスしよう。
「ローソン」冷やし中華味わいチェック
甘み : ★★★☆☆
酸味 : ★★★☆☆
具材 : ★★★☆☆
香り : ★★★★☆
まとまり : ★★★★☆
最後に
セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの冷やし中華3品を比較してみると、甘みと酸味、香りの3つに特徴が分かれていることがわかる結果となった。甘みと具材の豊富さで選ぶならセブン、酸味とすっきりしたまとまりが好みならファミマ、お肉のガツンと感と香り高さをもとなるならローソン。それぞれ好みに合ったお店選びができるはずだ。
なお、薬味として入っている「からし」が特に合うのがファミリーマートの冷やし中華で、スープの酸味とからしの辛みが混ざり合うバランスが絶妙だった。薬味での味変なども楽しみたい人はこちらも商品選定の参考にしてくれれば幸いだ。
その日の気分や好みによって商品を選ぶのもありだとわかった今回の食べ比べ。あくまで筆者の感想ではあるが、商品選びの参考になれば幸いだ。