昨年放送されたNHKドラマ『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』でお笑いコンビ・阿佐ヶ谷姉妹を演じた女優の木村多江と安藤玉恵が10日、都内で行われた「第30回橋田賞」授賞式に登壇した。

  • 安藤玉恵(左)と木村多江

脚本家・橋田壽賀子さんが理事を務めていた橋田文化財団が主催し、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる同賞。『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』は、「芸人として活動する阿佐ヶ谷姉妹の何気ない日常を描いたホームドラマ。人とのつながりや温かさの大切さを押し付けることなく届けることができた。長く続くコロナ禍の中、たくさんの視聴者を励まし、癒し、温かさで包み込んだ」と評価され、橋田賞を受賞した。

姉・渡辺江里子を演じた木村は「素敵な賞をいただくことができて、みんなで一生懸命作ってよかったな、あの時間がとても大切な宝物になったような思いです」と喜び、「この役をいただいたときは私にできるのだろうか、ネタも歌もやるんだよなと思って、最初ドキドキしたんですけど、赤いメガネをかけたら意外に似ているじゃないかと自分を鼓舞して参加させていただきました」とオファーを受けたときの心境を告白。

「コロナ禍でこういう作品をやるというのはすごく意味があったと感じています。いろいろ苦しい世の中ですが、今のままで大丈夫だよ、のほほんとしてたっていいんだよって皆さんの心が温まったらいいなと。現場も温かい空気を大切にして、それが皆さんに伝わったのではないかなと思ってとてもうれしく思っています」と述べ、「これからも役者として精進して、皆さんに温かい思いを、少しでも癒やせるような作品を作っていきたいなと思います」と語った。

妹・木村美穂を演じる安藤も「脚本が素晴らしくて、そしてチーフ(演出)の津田さんの熱い思いがスタッフキャストみんなに伝わっていたと思います。その力を結集して、明日もガンバ! みたいな、気持ちのいいぬるま湯みたいな作品になったのかなと。私はキャスティングしていただいて幸せだったなと思います」と喜びを語った。

授賞式には、チーフプロデューサーの三鬼一希氏、チーフ演出の津田温子氏も登壇した。

「第30回橋田賞」受賞一覧

■橋田賞大賞
該当なし

■橋田賞
『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』(NHK)
『日本沈没-希望のひと-』(TBS)
橋本裕志(脚本家)
東山紀之(俳優)
中田喜子(俳優)
仲野太賀(俳優)
井上貴博(アナウンサー)

■橋田賞新人賞
杉咲花(俳優)
吉沢亮(俳優)