JR西日本岡山支社は10日、岡山・備後エリアの新型車両として導入する直流近郊形電車227系の車両デザインが決定したと発表した。「豊穏(ほうおん)ピンク」を基調に、アクセントカラーとして暖色系のグラデーション帯を設け、「当社車両への心象色の継承(既存車両の黄色 / サンライナーの暖色帯)と陽光色」を表現したという。

  • 岡山・備後エリアに導入される227系の車両デザインイメージ

デザイン監修はGKデザイン総研広島が担当し、デザインコンセプトは「豊穏の彩(ほうおんのいろどり)」。「豊穏」は「豊穣」と「穏和」から取った造語で、岡山・備後エリアの豊かで穏やかな気候・風土を表した。沿線を象徴する豊穏のピンク(岡山の桃 / 福山のバラ / 尾道の桜)をシンボルカラーとし、車体側面に配した暖色系のグラデーション帯で太陽の恵みや穏やかさを表現している。

227系は安全装置・設備の導入により安全性を高めた車両。中でも衝撃吸収構造や先頭車間転落防止ホロ、戸挟み検知装置、EB-N装置(運転士異常時列車停止装置)は岡山エリア初導入とのこと。バリアフリートイレ、車いす・ベビーカー利用者向けのスペース、自動温度調節による空調や自動換気機能など、より快適な車内空間の提供もめざす。

オレンジ色調でとっさの際につかまりやすい形状の吊り手・手すり、防犯カメラ、LED照明も採用。出入口付近のスペースを拡大し、よりスムーズに乗降りできるようにした。車内のドア上部に情報表示装置を設け、2カ国語での行先案内を行う。

  • 新型車両のデザインコンセプトは「豊穏の彩」

  • ベースカラーは「豊穏ピンク」。アクセントカラーとして暖色系のグラデーション帯を配した

  • 岡山・備後エリアに導入される227系の車内イメージ

岡山・備後エリアの227系は2023年度以降、新型車両として順次導入予定。車両数は「2両編成と3両編成の計101両」とされている。なお、将来にわたって新型車両への親しみを持ってもらうことを目的に、車両愛称名の募集を行うとしており、詳細については決まり次第、発表される。