識学は5月9日、「五月病に関する調査」の結果を発表した。調査は4月8日~11日、従業員数10名以上の企業に勤める20~59歳の男女のうち、自身、あるいは同僚・部下が五月病になった男女300名(男性237名、女性63名)を対象にインターネットで行われた。
五月病経験者150名に対し、どのような症状があったのかを聞いたところ、「やる気が出ない」(65.3%)が最も多く、次いで「憂うつ感」(54.0%)、「不安感」(36.0%)、「無力感」「倦怠感」(ともに35.3%)と、精神的な症状が上位に。
仕事への影響を聞くと、「業務に集中できなくなった」が最も多く55.3%。次いで「作業スピードが落ちた」(32.7%)、「ミスが増えた」(24.0%)と続き、「仕事に影響はなかった」という人は16.7%だった。対処の仕方については、「睡眠をとる」(26.0%)、「休暇をとる」(25.3%)、「運動をする」(14.7%)が上位に。その一方で、48.7%が「特に何もしなかった」と回答しており、何もせずに放っておく人が半数近くいることがわかった。
五月病の原因については、「社内・社外の人間関係」(38.7%)、「業務内容・役割の変更」(29.3%)、「転勤・部署異動」(16.0%)、「上司・部下の入れ替わり」(10.7%)が上位に。「五月病がきっかけで会社をやめたいと思ったことがありますか?」と聞くと、60.0%が「ある」と回答した。
また、五月病になった際、企業からどのようなサポートがあったかを聞くと、77.3%が「サポートはなかった」と回答。最多のサポートは「長期休暇取得」で12.0%となり、その結果、70.6%が「(やや)改善された」ことが判明。回復するまでにかかった期間としては「1か月未満」(34.0%)が最も多く、次いで「1か月以上2か月未満」(25.3%)。また、約4人に1人が「6か月以上」の不調が続いてしまっていることがわかった。
次に、部下や同僚が五月病になった人に対し、組織への影響について伺ったところ、「欠勤や早退による代行業務の労働時間の増加」(65.3%)、「引継ぎがうまくされず困った」(34.7%)、「業務過多によって別のスタッフが体調不良になった」(29.3%)が上位に。
また、五月病にならないために、連休明けの前後に意識的に行うことを教えてもらったところ、「規則正しい生活をする」が最も多く54.7%。次いで「連休明け直後はゆったり仕事をする」(33.3%)、「連休が明ける前日や前々日から気持ちを切り替える」(28.7%)、「上司・部下・同僚と会話をする」(26.7%)と続いた。