現在放送中のTBS系日曜劇場『マイファミリー』(毎週日曜21:00~)で、誘拐事件を追う神奈川県警捜査一課管理官・日下部七彦を演じている俳優の迫田孝也。名バイプレイヤーとして映像界に引っ張りだこの迫田は、現在本作をはじめ、テレビ朝日系『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』と同一クールで3本の連続ドラマに出演している。

  • 『マイファミリー』日下部七彦役の迫田孝也

■食べるシーンが多い日下部、そのワケは?

迫田が演じる日下部は、二宮和也扮する鳴沢温人の一人娘・友果誘拐事件を担当する神奈川県警捜査一課の管理官という役どころ。強引な捜査を行う葛城圭史(玉木宏)や、一課長の吉乃栄太郎(富澤たけし)、鷲尾千草(山田キヌヲ)、梅木司(那須雄登)ら、曲者たちを束ねるリーダーだ。

「誘拐事件の陣頭指揮をとる管理官という役なのですが、設定的には、やや出世街道からは遅れているという部分もあり、グイグイくる葛城を意識したりするなど、一枚岩ではいかない人間模様みたいなものを表現できればと思って演じています」。

一方、監督からはやや特殊な役割も期待されているようだ。

「日下部は、よくものを食べているシーンがあると思うのですが、監督から結構現場で『お弁当食べて』みたいなことを言われるんです。管理官という立場上、一番しっかりしていなければいけないので、セリフも入れて現場に臨むのですが、いきなり『今日はお弁当を食べながらセリフを言ってみましょうか』と言われると、結構パニックになりますよね(笑)」。

誘拐事件というピリッとした状況が続くなか、日下部には少し緊張を緩めるような存在が求められているのでは……と迫田は察しながら日々撮影を行っているという。

■脅威は富澤たけし!? 玉木宏とのシーンも必死

移動車のなかで指示を出すシーンが大半だという迫田。あまり共演者と芝居をすることがないため、玉木や富澤らと対峙するシーンはうれしさでいっぱいだという。

「移動車から本部に帰ると、みんなに直接指示を出せるじゃないですか。そのときに『あー俺って管理官なんだ』と認識できるんです。なんかすごく偉くなったみたいでうれしいですよね(笑)」。

緊張を緩和する役割を担っているとはいえ、物語の本質はサスペンスであり重厚な雰囲気が流れる。そんななか、脅威に感じているのが富澤だという。

「関係性を含めて捜査一課の連中とは探り合っている部分はあるのですが、言っても富澤さんはお笑い芸人さんでもあるので、どこかで何か入れてくるんじゃないかってドキドキしているんです」

さらに玉木との芝居にも油断がならないという。

「皆さんご存知の通り、玉木さんってすごく格好いいじゃないですか。あの重低音ボイスも貫禄もあるし。油断すると、葛城の方が上司に見えてしまいかねない。そうすると関係性が成り立たなくなるので、こちらとしては必死なんですよ」。