Amazonの「Kindleパーソナル・ドキュメントサービス」がサポートするドキュメント形式にEPUB(.EPUB)が追加された。
Kindleパーソナル・ドキュメントサービスは、ユーザーのKindleライブラリにドキュメントを送信するサービスだ。ユーザーのAmazonアカウントに登録されているKindle端末に割り振られるSend to Kindle Eメールアドレス宛に、ドキュメントを添付してメール送信する。最大25点、最大50MBまでの添付ファイルを一度に送信可能。50MBを超える場合はZIP形式で圧縮する。件名に「変換」と入力することで、ドキュメントをKindle形式に変換できる。
これまでMOBI、Microsoft Word、HTML、RTF、Text、JPEG、GIF、PNG、BMP、PDFだった対応ドキュメント形式に、新たにEPUBが加わった。DRMフリーのEPUB形式のファイルを送信してみたところ、Kindleライブラリに追加されたドキュメントをKindle PaperwhiteやKindleモバイルアプリ(iPad)で開いて読めた。
EPUBは電子書籍規格の標準化団体の1つである国際デジタル出版フォーラム(International Digital Publishing Forum)が策定したオープンな電子書籍規格だ。互換性に優れ、多くのリーダー端末やリーダーアプリでサポートされているが、Kindleは対応していなかった。そのため、これまではEPUB形式のドキュメントをKindleで利用するために、変換ツールでMOBI形式に変換してからKindle端末に送信する手間が必要だった。なお、「Kindleコンテンツのヘルプ」によると、2022年後半からSend to Kindleを使用してMOBI(.AZW、.MOBI)ファイルをライブラリに送信できなくなる(すでにKindleライブラリに保存されているMOBIファイルには影響しない)。
米Amazon.comのサポートドキュメントによると、2022年後半にSend to KindleアプリでもEPUB形式をサポートする。Send to Kindleアプリは、Windows PCやMacからKindle端末へのドキュメント送信を可能にする。パソコンユーザーにはメール送信よりも簡単な方法になるが、Amazon.co.jpではSend to Kindleアプリを配布していない。