現在放送中のTBS系日曜劇場『マイファミリー』(毎週日曜21:00~)が、きょう1日放送の第4話から新展開を迎える。第1話から第3話までを「物語のプロローグです」と位置づけた飯田和孝プロデューサーが、今後の展開や作品へのこだわりについて語った。

  • 『マイファミリー』

時代の寵児ともてはやされているゲーム会社社長の鳴沢温人(二宮和也)と、妻・未知留(多部未華子)の一人娘・友果が誘拐されたところから物語がスタートした本作。「犯人は誰か」というサスペンス的な要素がありながらも、当事者の心情にしっかりと寄り添った人間物語が展開していくバランスの良さが挙げられる。

この点について飯田プロデューサーは「変にミスリードを誘うような怪しさを匂わせることをせず、感情に寄り添って物語が進んでいく」と黒岩勉氏の脚本の素晴らしさに触れると「登場人物が必然で動いていくので、スッと感情移入しやすくなる。さらに素晴らしい役者さんたちが、しっかりとタメを効かせた芝居をしてくださるので、より人物に奥行きを感じることができる」と脚本と演者の絶妙なコラボレーションが作品をより輝かせていると証言する。

そんななか、第3話で誘拐事件は解決し、友果は二人の元へと帰ってくる。サスペンスを主軸にした物語であれば、驚くべき展開であり、飯田プロデューサーの言葉を借りれば「ここからどう家族や友情の物語が進んでいくのか」と思わせるが、「ある意味で第1話から3話までは物語全体のなかの序章、プロローグと言えます」と、ここから本当の物語がスタートすることを強調する。

第3話の終わり、友果は戻ってきたものの、犯人をとり逃した神奈川県警捜査一課・特殊犯対策係補佐・警部の葛城圭史(玉木宏)は「きっと後悔する」と不穏な言葉を温人に残した。それを受けての第4話では「犯人を捕まえられなかったということが、温人や未知留、さらにはその他の人物にいろいろな影響が及んでいき、人間関係のもつれが生じます」と飯田プロデューサーは述べると「犯人探しは主眼ではありませんが、中盤ではよりサスペンス的なものは強くなっていき、自然と『誰が犯人なのか』という興味は芽生えていくと思います」と期待をあおっていた。

一方で「でも『マイファミリー』というタイトルの通り、家族の物語であり、いろいろな家族がドラマにかかわってきます。きっと物語が進んでいくにつれて『マイファミリー』というタイトルの意味が腑に落ちていただけると思います」と、あくまでファミリーエンターテインメントであることを強調していた。

「ファミリー」というキーワードと言えば、オープニングの映像に公募された“家族写真”が使われ、回ごとに温人たち家族の描写が微妙に変化していることも大きな反響を呼んでいる。飯田プロデューサーは「鳴沢家というのは、ドラマのなかの家族ですが、もしかしたら隣に住んでいるかもしれないと思えるぐらい身近なものなんだという意味と、ストーリーが進むにつれ、鳴沢家の変化も表現できるような写真をスタッフが選んでいるんです」と細部までこだわり抜いた制作陣の強い思いが感じられる。

“必然”によって行動するが故に、多少無茶なことでも、自分のことのように登場人物に感情移入してしまう。そんな人間ドラマに「犯人は誰か」という謎解きの部分も加わる。「犯人探し」が主眼ではないぶん、逆に言えば“なぜそんな事件が起こってしまったのか”ということが大いに気になる。そんな思いの起点となる第4話の驚くべき展開に注目だ。

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