エミライは、米Noble Audioの完全ワイヤレスイヤホンで初めてノイズキャンセリング(NC)機能を搭載した「FALCON ANC」を5月13日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格は19,800円前後を見込む。予約受付を4月28日に開始した。
カスタムインイヤーモニター(IEM)などで知られる、米国の高級イヤホンメーカー・Noble Audio(ノーブルオーディオ)の完全ワイヤレスイヤホン。2月にティザーサイトを公開しており、今回発売日や価格などの詳細が正式に決まった。
これまでのFALCONシリーズでは音質を突き詰めた完全ワイヤレスイヤホンとしてNC機能を載せてこなかったが、FALCON ANCは「今、TWS(完全ワイヤレスイヤホン)に求められている主要な機能を網羅しながら、⾳質的な進化を果たした製品」と位置づけている。
周囲の音を取り込むフィードフォワード用マイクと、イヤホン装着時の外耳道の反響を取り込むフィードバック用マイクを組み合わせたハイブリッド方式のNCにより、自然なノイズ抑制を行う。また、周囲の音を取り込むヒアスルー機能も利用可能だ。NC効果と外音取り込みの音量はどちらも3段階で調整できる。
ドライバーは、PU層とチタン層の2層構造を採用した10mm径のダイナミック型「Dual-Layered Titanium Driver」。初代FALCONやFALCON 2は6mm径のフルレンジダイナミック型ドライバーだったが、より大口径にすることで性能向上を目指した。
再生周波数帯域についても、高域再生限界が従来機では24kHzまでだったのに対して、今回は約2倍の42kHzまで伸ばした。これにより、人間の可聴域である20kHzまでの帯域も余裕を持って鳴らせるとしている。Noble Audioの“Wizard”ジョン・モールトン博士による音質チューニングも施しており、「NCオン/オフ時やヒアスルーオン時の帯域バランスの変化を極⼒抑えた繊細なチューニング」が特徴だという。
さらに、ハイレゾ相当の高音質な96kHz/24bitオーディオ伝送や、超低遅延伝送などが行えるクアルコムの新技術「Snapdragon Sound」をサポート。32kHzの音声通話品質を提供するaptX Voiceにも対応し、対応端末と組み合わせることで「上質な音楽体験」と「通話品質も“いい音”」を実現する。
イヤホン形状も抜本的に見直しており、通話性能と操作性を強化。縦長の本体の先端部分に指向性マイクを配置し、ユーザーの声を拾いやすくした。カナル型ながら圧迫感の少ないつけ心地も追求した。イヤホンのタッチ操作にも対応し、各種機能の切り替えをすばやく行えるようにしている。イヤホン本体はIPX4防水仕様。
Bluetooth SoCはクアルコム「QCC3056」で、Bluetooth 5.2に準拠。コーデックはSBC/AAC/aptX/aptX Adaptive(96kHz/24bit)をサポートし、低遅延が要求されるコンテンツで自動的に遅延を抑えるaptX Adaptive Low Latencyモードにも対応する。
無線接続の安定性を高める技術として、FALCONシリーズで導入してきた「High Precision Connect Technology」は「3」に進化。また、状況にあわせて親機と子機を入れ替え、バッテリーの片減りも防ぐ「TrueWireless Mirroring」にも対応。2台までのマルチポイント接続も可能で、最大2台のデバイスと同時接続できる。
連続再生時間は約8.5時間(ANCオフ、SBC接続、音量60%時)で、音量100%の場合は約6時間音楽を聴ける。付属の充電ケースは高速ワイヤレス充電にも対応する。NCや外音取り込みのオン/オフ、NC効果の調整などの各種操作が行える、FALCON ANC専用アプリ(iOS/Android用)を新たに用意しており、UIや利用できる機能は従来のものから一新した。
伸縮性のあるウレタン製イヤーピース(S/M/Lサイズ)が付属しており、イヤーピース表面にはコーティング加工を施して高域も忠実に再現できるようにした。また、運動時に耳から落ちにくくする、形の異なる2タイプのイヤーフックも同梱している。なお、初回生産分にはSpinfit製TWS用イヤーピース「CP360-F」(米FDA認可済みシリコン採用)を追加で同梱する。