小田急電鉄は28日、「安全対策の強化」「サービスの向上」を重点として、2022年度に総額263億円の鉄道事業設備投資を行うと発表した。最新の通勤車両5000形を3編成導入するほか、3000形のリニューアルや特急車両に対応したホームドア設置なども推進する。
快適な輸送サービスを追求した最新の通勤車両5000形は今年度、1000形の代替車両として3編成(10両編成)を新造する。5000形は拡幅車体の採用によって車内スペースを拡張し、広さや明るさをより感じられる車両としている。防犯カメラを搭載したほか、各車両に車いす・ベビーカー利用者のスペースを設けるなど、安心感と優しさのある車内環境も実現したという。
通勤車両3000形のうち、3編成(6両編成)において車両のリニューアルも実施。省エネルギー化を図った制御装置の搭載、オイルフリーコンプレッサーへの更新などにより、環境面に一層配慮した車両となる。リニューアルした3000形では、5000形と同様、各車両へ車いす・ベビーカースペースを1カ所設置する。
中央林間駅の駅舎改良工事も推進。昨年度、利用者の集中緩和のために東口改札口を新設しており、引き続き2024年度竣工に向け、ホームドア整備に向けたホーム改良工事とトイレの改修工事を実施する。
安全対策の強化として、1日の利用者数10万人以上の駅へ優先的にホームドア整備を推進しており、今年度は本厚木駅1・2番線へ小田急電鉄では初という特急車両に対応したホームドアを導入する予定。これ先立ち、ホーム補強も実施する。その他、町田~相模大野間の横浜線跨線橋、渋沢~新松田間の第1四十八瀬川橋梁で耐震補強工事を行うなど、大規模な地震等に備えた安全対策を強化する。