京都のお土産は様々なものがありますが、地域ごとに個性豊かなお土産が揃います。

例えば、京都南西部の向日市や長岡京市、大山崎町一帯にある「乙訓(おとくに)」エリアは、竹の里とも呼ばれるほどの竹やたけのこの一大産地。日本最古の物語と言われる「竹取物語」発祥の地とも言われています。

乙訓のエリアはJR京都駅や阪急京都線烏丸駅から約10~20分程度で行けるので、京都市内からちょっと足を伸ばして楽しんでみても。今回、竹細工やたけのこなど、京都・乙訓のおすすめ土産をご紹介します。

▼竹の里・乙訓エリアの見どころは? 詳しくはこちら

京銘竹を使った「極細箸」「箸置き」

乙訓の周辺で育てられている「京銘竹」は、お寺や歴史的な建築物、工芸品で使われるブランド竹です。そんな京銘竹の美しい見た目や手触りを、普段遣いで楽しめるアイテムも。

高野竹工が手掛ける「極細箸」(1,140円)は、すらりとした竹製の箸。先端はわずか1.2mmに削り上げられていますが、強いしなりで折れにくいのは竹ならでは。極細なので、魚の骨など細いものもスッと取れます。

写真は光沢が美しい「白竹」の素材ですが、他にも胡麻状の斑点が美しい「ゴマ竹」や人工的に図面模様をつけた「図面竹(紋竹)」の素材もあります。

竹製のお箸と一緒に、こんな箸置きも揃えたいもの。同じく高野竹工の「野菜 箸置き」(440円)は丈の集成材で作った野菜モチーフの箸置き。

丸みをおびた素朴なデザインは、他にもピーマン、オクラ、カボチャ、レンコンのデザインも。なおそれぞれに招福と厄除けの祈りを込めているとのこと。たけのこは勢いよく伸びる様から「立身出世」の意味を持っているそうですよ。

高野竹工「極細箸」「野菜 箸置き」
公式サイト:「高野竹工」
購入場所:Shop & Gallery 竹生園(京都府長岡京市天神2丁目15-15 錦水亭竹生園内)、松花堂庭園美術館(京都府八幡市八幡女郎花43-1)ほか

まるで竹取物語!? 香月園「京都産・筍ご飯の素」

京都のたけのこは、食べてももちろん美味しいもの! 「京たけのこ」と呼ばれ、白くて柔らかく、えぐみが少ないことが特徴です。特に4月中旬から5月初旬にかけてはまさに春たけのこのシーズン。京たけのこをお家で楽しんだり、誰かにも味わってほしいと思ったら、たけのこご飯の素はお土産にぴったりです。

香月園の「京都産・筍ご飯の素 二~三合炊き用(化粧缶入り)」(1,500円・170g)は、竹林を思い起こすようなパッケージもユニーク。

自社の竹林で、一番おいしい時期の早朝にたけのこを収穫し、たけのこ本来の風味を活かした「筍ご飯の素」は、お米3合と適量の水と一緒に炊くだけでOK。

ふわっと香るたけのこと出汁の香りに、シャクシャクとしたやわらかな歯ざわり。ほんのり甘みも感じられるやさしいたけのこご飯です。手軽におうちで春の味覚を楽しんでみてはいかがでしょうか。

なおこの竹筒のようなデザインの缶、蓄光仕様になっており暗いところでほんのり光るそう。なんだか「竹取物語」を思い出すような、遊び心もある一品です。

香月園「京都産・筍ご飯の素」
公式サイト:「香月庵」
購入場所:unknown cafe 香月庵(京都府向日市寺戸町梅ノ木8、075-933-4560)、ほかにも向日市観光交流センター まちてらすMUKO、道の駅「京丹波 味夢の里」などでも販売

幻の米を使ったクラフトビール「新次郎」

近年クラフトビールがブームになっていますが、乙訓でも地元の農産物を使ったクラフトビールが楽しめます。

向日市の梅原酒店が手掛けるオリジナルクラフトビール「新次郎」は、乙訓エリアの向日市が発祥の米「旭米」を使用した、地域活性プロジェクトの一環として醸造されたそう。

「旭米」は1908年に向日町(今の向日市)で発見されたお米で、コシヒカリやササニシキなどの品種のルーツにもなっているお米です。害虫や悪天候に強く、西日本で広く栽培されていました。現在はほとんど栽培されていませんが、「新次郎」には発祥の地である向日市の物集女で契約栽培されたお米を使っています。

金色の中味が美しい「新次郎ゴールデンエール」(330ml・550円)は柑橘系の爽やかな香りと麦芽の甘さ、ほのかなお米の風味を感じる一杯。

ブラックのラベルがシックなデザインのエールビール「新次郎ポーター」(330ml・550円)は、クリーミーな泡と黒ビールらしいしっかりした苦味、そしてお米の旨味を感じられます。

希少な地元のお米を使ったクラフトビールは、向日市の梅原酒店で購入可能。梅原酒店では、他にも旭米を100%使用した日本酒「月の桂 物集女(もずめ)」や旭米の米粉も販売しています。

梅原酒店「オリジナルクラフトビール 新次郎」
公式サイト:「梅原酒店」
購入場所:梅原酒店(京都符向日市鶏冠井町草田32-3、075-933-4015)


今回紹介したアイテムの他にも、乙訓では職人が手掛ける竹を使った工芸品や、春らしいたけのこを使った食材をはじめ、地元の特産品を活用したお土産が多数揃います。ちょっと足を伸ばして、新しい京都土産を見つけてみては?