「人生で最大の買い物」とも言われている、住宅購入。一生ものとも言われているため購入にはかなり慎重になりたいところですよね。

それでは、実際に妥協せずに住宅購入を実現している人はどれほどなのでしょうか。また、妥協した人はどのような部分を諦めたのかも気になるところ。今回は、マイナビニュース会員507人に、住宅購入にあたっての妥協の有無、そして妥協した内容やエピソードを聞いてみました。

Q1.住宅購入にあたって妥協したことはありますか?

はい……62.7%
いいえ……37.1%

妥協なしで住宅購入した人は37.1%と少数派。6割以上が住宅購入で何かしらの妥協をしている事が分かりました。それでは、具体的にどのような部分で妥協した人が多いのでしょうか。いくつかのコメントをご紹介します。

駅からの距離

  • 「やはり駅から近いほど高いので、自分たちの徒歩圏内までは駅から多少遠くても仕方がないと思いましたね」(男性/50歳/その他/その他・専業主婦等)

  • 「もっと駅チカが良かったが、そのあたりにいい物件がなく少し遠いところになった」(男性/53歳/輸送用機器/その他技術職)

  • 「駅から徒歩5分以内を探したが、狭い家しか売っていなかったので、それよりもやや離れた場所で我慢した」(男性/54歳/その他/その他・専業主婦等)

  • 「駅から遠かったから、結局は出費が多かったなぁ~」(男性/56歳/化粧品・医薬品/営業関連)

特に電車通勤をしている層にとっては重視したいのが、駅からの距離。駅から近いに超した事はありませんが、駅チカの物件は基本的に価格が高かったり、広い土地がないといった点がネックとなります。予算の関係で駅に近い立地を諦めた人も多いようですが、駅までの距離が徒歩圏から外れてバスを利用するような場所に住まいを決めた人からは、交通費がかさんでしまうためにかえって出費になってしまう事態になったと嘆く声も聞かれました。

間取り・広さ

  • 「建物の大きさは当初よりかなり小さくなってしまい部屋数が少なくなってしまいましたが、そこは妥協することができました」(男性/54歳/その他/技能工・運輸・設備関連)

  • 「間取りが希望したものではありません」(男性/49歳/生命保険・損害保険/事務・企画・経営関連)

  • 「部屋の数を当初の予定より減らして、一部屋当たりの広さをその分広くした」(男性/31歳/コンピューター機器/IT関連技術職)

  • 「家の内装ですね。主に壁紙などは購入後入れ替えました」(男性/53歳/ソフトウェア・情報処理/営業関連)

立地と同等あるいは次いで多く見られたのが、間取りや広さでした。レイアウトや内装に関しては建売りや中古にありがちな妥協ですが、注文住宅であっても予算や土地の条件によっては希望通りにならず、妥協せざるを得ない事もありますよね。しかし、中には自力でどうにか出来る範囲であれば、購入後に自分でカスタマイズする人もいるようです。

駐車場

  • 「駐車場の広さを諦めた」(女性/42歳/医療用機器・医療関連/事務・企画・経営関連)

  • 「駐車場に駐車しづらいところ」(男性/45歳/その他/その他・専業主婦等)

  • 「駐車場を2台分のスペースで作れなかった」(男性/27歳/その他/その他・専業主婦等)

  • 「駐車場を妥協した」(女性/30歳/インターネット関連/IT関連技術職)

土地面積の都合で駐車場が設置できなかったり、または満足いくスペースが確保出来なかったりします。駐車場のない住宅を購入した場合には、車を持たないか、最寄りの駐車場を契約する形になりますよね。また、土地面積だけでなく、道路が狭いなどといった周辺の環境によっては駐車がしづらかったり、車が通りづらかったりする事も。

外構

  • 「建て替えで、注文住宅を新築したが、外構工事などは、やらなかった」(男性/59歳/ガラス・化学・石油/営業関連)

  • 「カーポートを作らなかったこと」(男性/38歳/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)

  • 「外構工事は行わなかった」(男性/52歳/不動産/事務・企画・経営関連)

  • 「外構を安く済ませた」(女性/38歳/サービス/販売・サービス関連)

注文住宅の場合には、建物だけでなく塀や門、庭などにもとことんこだわりたいと思う人は多いでしょう。しかし、予算の関係で諦めたという声も多数ありました。外構工事に関しては後になってからでもできるため、経済的に余裕が持てるようになった頃に……と考えている人もいるでしょう。

お庭

  • 「ある程度、都市部にすみたかったので、庭の狭さは妥協せざるを得なかった」(男性/53歳/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

  • 「庭の広さがもう少し欲しかった」(男性/35歳/輸送用機器/販売・サービス関連)

  • 「ガーデニングできるお庭」(女性/35歳/農業協同組合/営業関連)

立地や予算などの兼ね合いによって土地面積を妥協した場合には、庭の広さを諦めるケースも。駅チカで土地面積が狭い場合や一戸建てではなくマンションにした場合では、庭そのものを諦めざるを得ない事も。将来的にガーデニングを楽しみたいと思っていたり、思う可能性がある場合には、庭またはバルコニー付きという条件は折らないようにしておきたいところですよね。

新築(築年数)

  • 「エリアにこだわった結果、築15年以上経った物件になってしまった」(男性/53歳/ビル管理・メンテナンス/技能工・運輸・設備関連)

  • 「新築マンションでは予算内では厳しかったので、中古マンションにした」(男性/45歳/その他/その他・専業主婦等)

  • 「築年数を妥協しました」(女性/34歳/その他/販売・サービス関連)

  • 「中古マンションの劣化具合」(男性/52歳/ガラス・化学・石油/その他技術職)

新築は諦めて、中古の物件に決めたという人もいました。予算が限られていたり立地にこだわっていた場合には、妥協せざるを得ない条件ですよね。また、特に新築にこだわっていない場合でも、築年数によっては劣化具合や設備の古さなど目に見える部分で気になる事が出てきたりするものです。

住宅購入価格

  • 「毎月の返済金額」(男性/42歳/海運・鉄道・空輸・陸運/営業関連)

  • 「将来的に返済が不安」(男性/58歳/その他電気・電子関連/技能工・運輸・設備関連)

  • 「購入価格」(男性/51歳/フードビジネス/販売・サービス関連)

住宅購入の上で何かしらの妥協をした理由の多くは、やはり経済的なものだと考えられます。一方で、あえて予算オーバーしてでも住宅そのものを妥協しなかったという、言い換えれば「金銭面において妥協した」ケースも。このように、マイホームそのものは特に妥協する事なく手に入ったものの、その分だけ購入価格も高くついたために支払いがキツくなったという声も聞かれました。

まとめ

住宅購入にあたって妥協した人は62.7%。6割強が、住宅購入の際に何かしらの妥協をしている事が分かりました。

特に多かったのは、立地条件の妥協。中でも駅から近い距離の立地を希望する人が多数ですが、価格や土地面積に大きく関わってくるために妥協せざるを得ないのが現状となっているようです。

そのほかには、大まかに「間取りや広さ」「駐車場」「外構」「庭」「新築(築年数)」といった条件において妥協したエピソードが多くあがっています。また、住宅においては妥協しなかった反面で経済的な妥協をしたという声もありました。

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調査時期: 2022年4月9日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 507人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
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