LEDシーリングライトとプロジェクターが一体となった「popIn Aladdin」シリーズは、登場からじわじわと人気が高まり、いまではかなりのヒット製品になっています。今回、最新モデルとなる「popIn Aladdin 2 Plus」が発表されました。
従来モデルの特長をすべて継承しながら、明るさ、音質、接続性などを向上させた仕上がりです。発売は6月末、価格は109,800円を予定しています。
popIn Aladdin 2 Plusの進化点は?
popIn代表取締役社長の程涛(テイトウ)氏によると、LEDシーリングライト、高性能プロジェクター、高音質スピーカーがひとつになったpopIn Aladdinシリーズは、累計販売台数が20万台を突破した人気製品。程氏は「国内で最も売れているホームプロジェクターシリーズにまで成長しました。感無量です」と胸を張ります。そのうえで、累計12万台を販売した「popIn Aladdin 2」(2020年発売)の特長をすべて継承した正統後継機として今回、「popIn Aladdin 2 Plus」を新たに投入します。
popIn Aladdin 2 Plusでは、コンパクトな本体のサイズ感はそのままに、6つの要素(以下)がプラスされました。
- 明るさが900ANSIルーメンに向上
- 臨場感あふれるDolby Digital Plusに対応
- Wi-Fi 6対応
- Bluetooth 5.0対応
- 約7秒の高速起動モードを搭載
- 保存ストレージは32GBに倍増
「暗闇で投映しても目に優しい視聴体験と静音性を担保したうえで、popIn Aladdinは旧モデルと比べて明るさを28%も向上させました。音響面ではharman kardon製の8Wスピーカーを2つ搭載、Dolby Digital Plusにも対応しており、より臨場感あるコンテンツが楽しめます。
Wi-Fi 6に対応したことで、コンテンツのダウンロード速度は旧モデル(Wi-Fi 5)比で1.4倍も高速になりました。また、Bluetooth 5.0対応によって、通信範囲は旧モデルの4倍まで広がっています。
新たに実装した高速起動モードは、旧モデルで約28秒かかっていた起動時間を約7秒に短縮しました。ストレスなく使えます。このほか、ストレージが旧モデルの16GBから32GBに倍増しているので、好きなコンテンツをより多く保存できます」(程氏)
そしてコンテンツ面は、新たに「おうちカラオケ powered by 歌っちゃ王」に対応しました。popIn Aladdinと上記のAladdin Mic(2021年12月発売)をBluetoothで接続すれば、おうちで手軽にカラオケパーティーを楽しめる趣向です。
利用料は月額550円で、ゴールデンウィーク期間中(2022年5月8日まで)は無料で体験可能。無料でも、毎日好きな1曲は歌い放題なので、月間で30曲を無料で歌えます。
そもそもの話ですが、なぜ突然、カラオケアプリに対応したのでしょう。このAladdin Micには、小学生から程氏に届いた1通の手紙によって開発が始まったというエピソードが。その手紙には「カラオケが大好き。おじいちゃんと一緒にpopIn Aladdinでカラオケをしたい」と書かれていました。なんともほんわかする話です。それを数カ月で実現してしまった開発陣もすごい。
popIn Aladdinシリーズのキャッチコピーは「おうちを、魔法の暮らし空間に」――。これを実現すべく、利用できるアプリは今後も順次拡充していく方針です。発表会では、いくつかの人気アプリが紹介されました。
「壁にコンテンツを投映すると、暮らしの空間がまったく別の空間に変わります。同じ映像を家族で見ながら、一緒に泣いたり、笑ったり。かつてテレビが担っていた役割をpopIn Aladdinが担います」(程氏)
たとえテレビを置けない部屋でも、「ここしか空いていない」なんてスペースにも、好きなコンテンツを投映できるのがpopIn Aladdinシリーズの強みとなっています(スクリーンとして使える壁のスペースは必要ですが)。
拡張性も高く、たとえば家庭用ゲーム機、ブルーレイレコーダー、Fire TV Stick、Apple TV、ChromeCast、Windowsパソコン、Macといった機器をつないで、好きなコンテンツを投映できます。利用シーンを問いません。発表会場では、Nintendo Switchに接続して遊ぶデモも行われました。
今回なぜ「popIn Aladdin 3」ではなかったのか……
冒頭、程氏のプレゼンテーションで「今日は『popIn Aladdin 3』と予想していた皆さんも多いと思いますが、私たちが目指すpopIn Aladdin 3(仮)を実現するには、いまの技術や状況(編注:半導体不足など)では難しかったんです」という一節がありました。
それを受けて最後の質疑応答で、「未来のpopIn Aladdin 3(仮)を実現するとしたらどんな姿に?」との質問が。
程氏は、「まだ構想段階ですが、4Kに対応させたい。でも大きなレンズになることが予想され、現在のパーツ類では難しいことがわかっています。総重量も5kg未満にする必要がありますし、調整がとても難しい。あとは1,000ルーメンにも挑戦したいと思っていますが、現在の技術では静音性を保てません(*)。寝室にも置けるよう、エアコン以下のノイズで実現したいですね」と回答。なお、これから開発されるであろう最新のチップセットやモジュールを用いれば、実現の可能性も出てくるとのこと。楽しみに待ちたいですね。
*:明るくすると発熱量が上がり、すると放熱のために強力なファンが必要になって、動作音が大きくなります。
発表会場で目にしたpopIn Aladdin 2 Plusは予想以上にコンパクトで薄く、それでいてコントラストや彩度がプロジェクターとしてはかなり優れている印象でした。また、ハードウェアの進化に加えて、アプリも続々と追加されています。
ソフト面でもユーザーを楽しませることを忘れない、それがpopIn Aladdinシリーズの人気につながっているのでしょう。程氏いわく、自身のお子さん(5歳、7歳、9歳)を楽しませることをモチベーションにアプリを開発しているとのこと。これもいい話ですね。