IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は4月14日、「ITパスポート試験(iパス)」の2022年3月度合格者を発表。最年少合格者は7歳の小学1年生で、これまでの最年少記録である8歳(2020年10月度合格)を1年5か月ぶりに更新した。
「ITパスポート試験(iパス)」とは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験。
どんな試験なのか、まずは過去問題を見てみよう。過去問題(問題冊子、解答例)は、ITパスポート試験(iパス)のサイトで公開されている。
出題範囲は、セキュリティやネットワークなどのITに関する基礎知識をはじめ、経営戦略、財務、法務、プロジェクトマネジメントなど幅広い分野にわたる。そのため受験者は試験に向けた学習を通じて、ITを活用する上で前提となる幅広い知識をバランス良く習得できるという。
また、iパスは国家試験として初めて、コンピュータを利用して実施する試験方式であるCBT(Computer Based Testing)方式を導入し、通年で随時実施している。CBTとはコンピュータを利用して実施する試験で、受験者は試験会場に行き、コンピュータに表示された試験問題にマウスやキーボードを用いて解答する。
2021年度の応募者数は前年度比約1.7倍で過去最多の24万4,254人、合格者は約1.4倍の11万1,241人だった。2009年の開始以来、2022年3月度までの応募者数累計は148万8,538人(平均年齢27.7歳)、合格者数は67万455人(平均年齢29.6歳)。
ちなみに、2009年4月から2022年3月までの12歳以下の応募者数は294名、合格者数は61名だったという。
また、2021年度の応募者は、勤務先別ではIT系企業が3万6,177人、非IT系企業が12万6,416人、学生(大学、専門学校、高校)が6万3,268人。特に非IT系企業は前年度比212.2%と大幅に増加し、なかでも、金融・保険業、不動産業は前年度比320.9%と突出した増加となっている。業務別では営業・販売(非IT関連)が前年度比218.6%と増加し、情報システム関連を超える結果となった。