米国時間の4月26日に、Androidの次期メジャーバージョンになる「Android 13」の最初のベータ版「Android 13 Beta 1」の提供が始まった。
2月に提供が始まった開発者プレビュー(Developer Preview)が開発者を対象としたプレビュープログラムだったのに対し、ベータはアーリーアダプターを含めてフィードバックを収集するプログラムになる。導入できるデバイスは、Pixel 6/6 Pro、Pixel 5、Pixel 5a、Pixel 4a/4a(5G)、Pixel 4/4 XLなど。Android Developersのサイトで対象のPixelデバイスを登録することで、OTA(over-the-air)アップデートが届くようになる。すでに開発者プレビュー版を導入済みのPixelデバイスでは自動的にOTAアップデートを受け取れる。
ベータ1は、通知表示の許可、写真ピッカー、テーマ別アプリアイコン、言語サポートの改善といったDeveloper Preview 2までに導入した機能のアップデートのほか、メディアファイル用のパーミッションセット、KeystoreおよびKeyMintのエラー報告の改善、オーディオルーティングの分析といった新機能を含む。
これまでアプリがローカルストレージの共有メディアファイルを読み込む際に、全てのメディアへのアクセスを許可するREADEXTERNALSTORAGEパーミッションを要求していた。ユーザーがメディアファイルへのアクセスをよりコントロールできるように、Beta 1で以下のような種類別の新しいパーミッションセットが導入された。ユーザーによってパーミッションが付与されると、アプリはそれぞれの種類のメディアファイルへの読み取りアクセスを持つようになる。
- READMEDIAIMAGES (画像)
- READMEDIAVIDEO (ビデオ)
- READMEDIAAUDIO (オーディオ)
鍵を生成するアプリに、KeystoreおよびKeyMintのエラーに関してより詳細で正確なエラー指標を提供する。java.security.ProviderExceptionの下に例外クラス階層を追加し、Keystore/KeyMintのエラーコードを含むAndroid固有の例外を提供。鍵生成を再試行するべきかどうかの判断を助ける。
また、AudioManagerクラスに新しいオーディオルートAPIを追加、オーディオがどのようにルーティングされるかをメディアアプリが識別するのを助ける。
Android 13の開発はBetaプログラムに到達したが、開発プレビュー版からBeta 1は安定性の向上に主眼が置かれており、機能の追加や変更は少ない。Googleは5月11〜12日に「Google I/O 2022」を開催する予定で、Android 13がユーザーにもたらす体験の変化や新たな機能を試せるのは5月リリース予定のBeta 2以降になる。