『魔女の宅急便』は、1989年に劇場公開された宮崎駿監督による映画作品第5作。2022年4月29日には、日本テレビ系「金曜ロードショー」でノーカット放送されます。魔女の血を引く13歳の少女が両親のもとを離れ、見知らぬ街で魔女修行に奮闘する姿を描いた本作は、公開から30年以上経つ今もなお、多くの人から愛されています。

この記事では、『魔女の宅急便』のあらすじや登場人物、見どころを紹介します。

映画『魔女の宅急便』の作品情報

公開日/1989年
監督・脚本/宮崎駿
出演/高山みなみ、佐久間レイ、山口勝平、加藤治子、戸田恵子

『魔女の宅急便』は、角野栄子さんによる同名児童文学をもとに作られた、スタジオジブリによるアニメーション映画です。

宮崎駿さんがプロデューサー、監督、脚本を務め、久石譲さんが音楽を担当。主題歌には、荒井由実さんが歌う「ルージュの伝言」、「やさしさに包まれたなら」が採用されました。

本作は公開された1989年の邦画の中で最高の配給収益を上げ、大ヒット。今なおテレビで放送されることも多く、世代を超えて愛され続けている色あせない名作です(※本記事はネタバレ要素を含みますのでご注意ください)。

映画『魔女の宅急便』の主な登場人物

『魔女の宅急便』の主な登場人物を紹介します。

キキ (CV:高山みなみ)

魔女の母と人間の父の間に生まれた、魔女の血を引く13歳の少女。ホウキで飛ぶのは得意ですが、他の魔法は使えません。黒いワンピースと赤いリボンがトレードマーク。

ジジ (CV:佐久間レイ)

キキの相棒の黒猫。魔女の世界には女の子が生まれると同じ時期に生まれた黒猫のオスと一緒に育てるというしきたりがあり、キキが生まれたときからずっと一緒に過ごしてきました。

トンボ (CV:山口勝平)

キキがコリコの町で初めて出会う少年。飛行クラブに所属しており、「飛ぶ」ことに大きな憧れを持っています。活発で明るい性格のトンボは、キキのことを外に連れ出してくれる存在です。

おソノ (CV:戸田恵子)

「グーチョキパン店」のおかみさんであるおソノは、お店の客を助けたキキのことを気に入り、キキに部屋を提供。キキの成長をいつもあたたかく見守っています。

ウルスラ (CV:高山みなみ)

画家志望の18歳の女性。森の小屋にこもって絵を描いています。キキが配達中に落としたぬいぐるみをきっかけにキキと仲良くなり、その後はキキのよき相談相手に。

映画『魔女の宅急便』のあらすじ・見どころ

映画『魔女の宅急便』のあらすじ・見どころを3つのポイントにわけて紹介していきます。

家族のもとを離れて魔女修行に旅立つキキ

魔女の一族に生まれた13歳の少女・キキは、古いしきたりに従い生まれ育った町を離れることになります。魔女の世界には、一人前の魔女になるため両親のもとを離れて1年間知らない町で暮らさなくてはならない、という掟がありました。

母からもらったホウキと父からもらったラジオ、そして相棒の黒猫・ジジとともに旅立ったキキ。自分が空を飛ぶ魔法しか使えないことに少し不安を感じながらも、新しい町と人々との出会いに胸を弾ませていました。大きな時計塔のある海辺の町・コリコにたどり着いたキキは、ひょんなことから少年・トンボと出会います……。

物語序盤の見どころは、新しい世界に飛び込んだキキの大冒険、そして北ヨーロッパの架空の町をイメージしたという美しい街並み。少しずつ変わっていくキキとトンボとの関係性にも注目です。

魔法をいかして「魔女の宅急便」をスタート

その後、パン屋を営むおソノと出会ったキキは、お店の屋根裏部屋に居候させてもらうことになりました。そこで得意の魔法を使って、空を飛ぶ配達の仕事を始めます。

キキは最初の仕事でトラブルに見舞われてしまいますが、画家志望の女性・ウルスラの助けもあり、初めての仕事を無事に終えます。トラブルもありながらも、少しずつ配達の仕事に慣れてきたキキはある日、老婦人から孫の誕生日に手料理を届けてほしいと依頼されます。

キキは老婦人の料理も手伝い、大雨のなか必死にニシンのパイを届けます。しかし、パイを受け取った孫は老婦人の心がこもった贈り物を喜びませんでした。その様子を見たキキは意気消沈。トンボからパーティー誘われていましたが、それを無視する形で帰宅後は部屋にこもってしまいます……。

魔法の力を失ったキキがトンボ救出へ

おソノの計らいでトンボと打ち解けることができたキキでしたが、今度は突然、魔法が使えなくなるという事態に陥ってしまいます。魔法が使えず落ち込むキキでしたが、彼女を心配したウルスラからの励ましや、一緒にパイを焼いた老婦人からの粋なプレゼントもあって、少しずつ元気を取り戻していきます。

そんななか、テレビから生中継で飛行船の事故のニュースが流れてきました。そこには風に煽られ飛ばされた飛行船にロープ一本でぶらさがるトンボの姿が。それを見たキキはトンボを助けようと老婦人の家を飛び出しますが……。

本作終盤の見どころは、初めての挫折を経験したキキが周りの人たちとの関わりを通じて成長し、乗り越えていくたくましい姿。キキの魔法の力はどうなってしまうのか、そして絶体絶命のトンボの救出劇からも目が離せません。

思春期の少女の成長に心あたたまる『魔女の宅急便』

映画『魔女の宅急便』は、両親のもとを離れて修行に出た少女・キキが、新しい町で出会った人々との出会いとふれあいを通して少しずつ成長していく物語です。

頑張っても空回りしてしまったり、異性と接する際にぎこちなくなってしまったり……。誰もが経験したことがある思春期の悩みが丁寧に描かれ、そんなキキに感情移入したり、懐かしさを感じたりしながら物語を楽しむことができるのです。

また、キキ以外のキャラクターもみんな愛らしくて魅力たっぷり。何度見ても新たな発見がある、まさに不朽の名作。ぜひ、この機会にご覧になってください。

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