フィリップ モリス ジャパンは地域限定で、加熱式たばこ「IQOS ILUMA(イルマ)」専用たばこスティックの新ブランド「SENTIA(センティア)」(1箱20本入り)の6銘柄を、4月4日に先行発売した。
これまでIQOS ILUMA専用たばこスティックのブランドは、580円の「TEREA(テリア)」のみだったが、530円というコスパに優れた銘柄「SENTIA」が新たな選択肢として追加され、「IQOS」ユーザーの「ILUMA」デバイスへの移行が加速しそうだ。
フレーバーは全11種、「ILUMA」が手軽に楽しめる
従来の加熱ブレードを廃してクリーニングなどの手間やブレードの破損リスクをなくしながら、クリアな味わいが楽しめる「IQOS ILUMA」シリーズ。「IQOS 3 DUO(アイコス 3 デュオ)」など旧型「IQOS」と加熱方式が違うため、専用たばこスティックには互換性がない。
このほど地域限定で先行発売された「センティア」は、スティックの構造などは「ILUMA」専用の従来銘柄「TEREA(テリア)」同様だが、50円も安い価格となっている。
旧型IQOSには「マールボロ・ヒートスティック」(580円)と「ヒーツ」(530円)の2種類のラインナップされており、「ILUMA」ではすでに発売されている「テリア」シリーズは「マールボロ」を継承していた。これに対して「センティア」は価格、各フレーバーの名称、パッケージデザインなど、「ILUMA」における「ヒーツ」と同一のポジションを引き継ぐ。
旧型アイコスでは「ヒーツ」を愛用していたユーザーにとっては、コンパクト最安モデルの「IQOS ILUMA ONE(アイコスイルマワン)」が登場したことと併せて、乗り換える絶好のタイミングとなりそうだ。
「ヒーツ」は合計11種類が展開されており、「センティア」でも最終的にはレギュラー4種類、メンソール4種類、フレーバー系メンソール3種類の合計11種類の味わいがラインナップされる予定。
先行発売されたのはそのうちの6種類で、レギュラータイプ2種類「ディープ・ブロンズ」、「クリア・シルバー」、メンソールタイプ4種類「アイシー・ブラック」、「フロスト・グリーン」、「フレッシュ・エメラルド」、フレーバー系メンソールの「フレッシュ・パープル」)。
残りの5種類のフレーバー「バランスドイエロー」、「ピュアティーク」、「クールジェイド」、「シトラスグリーン」、「トロピカルイエロー」も順次発売予定となっている。
先行発売6種類の味わいを解説
ここからは先行的に発売されている「センティア」6フレーバーの実際の味わいを紹介しよう。
レギュラーテイストの「ディープブロンズ」は、「ヒーツ」では紙巻きタバコから移行する方に人気のスティックだったフレーバーだ。重厚な旨味、濃厚な蒸気と吸いごたえ、たばこのコクをしっかり感じられる王道のたばこテイスト。ウッディーな香りが心地よく、マイルドな余韻が残る喫味に仕上がっている。
ライトなレギュラーテイストにカテゴライズされる「クリアシルバー」は、全体的な喫味のトーンは抑えながらも、しっかりとたばこらしいコクやテイストを楽しめるのが魅力だ。吸い応えはスムースで爽やか。程よいキック感とクリアでクセのない味わいで非常に吸いやすい。雑味のない軽やかな後味だ。
「アイシーブラック」は、センティアの中で最も爽快感が強いフレーバー。たばこ本来のキック感はやや抑えめの設計のようだが、メンソール好きも満足できる鮮烈なヒンヤリ感があり、吸いごたえがある。深みのあるミント風味で大人な強メンソールだ。喫煙後も後を引くような清涼感・冷涼感が特徴的だが、クール刺激だけでなく、たばこらしい吸い心地もしっかりと感じられる。
「フロストグリーン」は強メンソールの「アイシーブラック」と弱メンソールの「フレッシュエメラルド」の中間にあたるオーソドックスなメンソールタイプ。爽快感とマイルドなたばこのコクがマッチし、非常にまとまりがいい。抜けるような爽快感はしっかり感じるが強烈すぎない心地よさだ。「ILUMA」」の雑味のない味わいを感じやすいフレーバーで、強メンソールに近いインパクトを感じる人もいるかも。
ほのかな冷涼感・爽快感を感じられる「フレッシュエメラルド」は、マイルドなたばこ感がうまく調和した弱メンソールタイプ。全体的にやさしい味わいで、ライトなレギュラーたばこの喫味と、クリアなミント感がバランスよく仕上がっている。メンソール感はほど良く抑えられており、従来の弱メンソールタイプより蒸気のニオイも少ない印象だ。
「フレッシュパープル」は、グレープのような果実味と芳醇なミントの風味を楽しめる、唯一のフレーバー系メンソールタイプ。ベリーの甘い香りや風味はナチュラルで過剰さはない。ジューシーさや濃厚さよりも、メンソールの爽やかさ重視で、クセがなく幅広い人に受け入れられそうだ。リフレッシュにもってこいだ。
従来の「ヒーツ」のテイストを継承する「センティア」だが、「ILUMA」の加熱方式や技術により、「ヒーツ」よりも雑味の少ないクリアな味わいが楽しめる。コスパ重視の銘柄で「テリア」より全体的にライトな味わいや香りと聞いていたが、もの足りなさを感じるほどの差はなく、きちんと吸いごたえはある。
すでに好みの「ヒーツ」の銘柄がある旧型「IQOS」ユーザーが、「ILUMA」へ移行しやすいだけでなく、ランニングコストを踏まえれば「テリア」からの乗り換えも十分考えられる。
「センティア」はIQOSストア、IQOSショップ、IQOSコーナー、主要コンビニエンスストアと一部のたばこ販売店で販売中。発売エリアは北海道、東北、関西、中国、四国・九州の29道府県となっている。IQOSオンラインストアでの取り扱いや、東京含めた関東・甲信越・北陸・東海・沖縄の店舗では現在のところ発売日が未定の状態だ。
残る新フレーバー5種も含め、本格的に全国で「センティア」の展開が開始すれば「IQOS ILUMA」の人気はさらに高まりそうだ。
