東京商工リサーチは4月25日、「新型コロナウイルス」関連破たん状況(4月25日16時現在)を発表した。それによると、新型コロナ関連経営破たんは、負債1,000万円未満も含めると全国で累計3,323件に上った。

当面、高水準で推移

  • 都道府県別破たん状況4月25日現在(負債1,000万円未満を含む)(出典:東京商工リサーチWebサイト)

負債1,000万円以上の新型コロナ関連経営破たんは、全国で累計3,162件(倒産3,011件、弁護士一任・準備中151件)発生。2021年の年間件数は1,718件と2020年(843件)の約2倍に増えた。2022年に入っても1月、2月と連続して100件を上回り、3月は過去最多の216件を記録。4月も25日時点で119件発生し、15カ月連続で100件を上回った。

都道府県別にみると、10件未満は1県、10~20件未満は9県、20~50件未満は21県、50件以上100件未満は8府県、100件以上は8都道府県となり、50件以上は合計16都道府県に拡大。最も多いのは東京都の665件で全体の2割強(構成比21.0%)を占め、次いで大阪府321件、福岡県158件、愛知県148件、兵庫県142件、神奈川県140件、北海道122件、埼玉県112件となった。

業種別では、来店客の減少や休業要請などの影響を受けた飲食業が530件で最多。以下、建設業が346件、アパレル関連(製造、販売)が246件、飲食料品卸売業が144件、宿泊業が123件と続いた。

企業支援策は引き続き拡充されているものの、「業績不振の長期化で過剰債務に陥った企業は増加している。息切れやあきらめによる脱落や資金繰り破たんも加わり、コロナ破たんは当面、高水準で推移するとみられる」と分析している。