龍谷大学は4月22日、「全国の上司・部下1,000人に聞く『世代間ギャップ』調査」第2弾の結果を発表した。調査期間は2022年1月11~13日、調査対象は企業に勤める部下(20~30歳)・上司(45~60歳)、有効回答は1,000人(部下500人、上司500人)。
上司の6割超がパワハラと指導の違いは「曖昧」と回答
パワハラと指導の違いは曖昧と感じるか尋ねたところ、上司の61.8%、部下の53.8%が「曖昧」と回答し、部下を指導する立場の上司の方が、パワハラと指導の曖昧さを感じていることがわかった。
「仕事は言われたこと以外も主体的に取り組むべき」と答えた割合は上司87.4%、部下75.4%、「仕事は見て盗むもの」とした割合は上司66.6%、部下55.6%と、いずれも両者の間でギャップがみられた。同大心理学部の水口政人教授(2023年度就任予定)は、「上司は、期待値に対して部下の行動が伴わない際にイライラし、その打開策を『厳しい指導』に向けてしまっている状態がある。何故部下は、期待する行動をとらないのか?その根本を紐解けば、パワハラを未然に防ぐことができる」と考察している。
部下を対象に、上司に「求めるタイプ」を聞くと、1位「仕事ができて、頼もしい」(85.8%)、2位「冷静で筋の通っている判断をする」(84.2%)、3位「自分のことを認め、褒めてくれる」(56.8%)となった。
一方、求めないタイプは、1位「人の意見を聞かず、自分の意見を押し通す」(74.6%)、2位「責任をとらない」(72.2%)、3位「仕事上でのマウントを取ってくる。アレ俺詐欺」(68.0%)との順に。水口教授は「部下を認める、話を聞くなど、まずは関心を示すことが求められている。尊敬できる上司像は昔から変わらない部分はあるが、"上から目線"に感じられることは好まれない」と分析している。