コンビニ飯が年々美味しくなっていることに異論の余地はないはずだ。チルド弁当から冷凍食品まで、もはやお店で食べるクオリティと遜色ないと言えるものまで出始めている。
ここ最近、コンビニ飯ラバーたちをザワつかせているのが、セブンイレブンのチルドラーメンである。特に、実際に存在するラーメンの名店とセブンイレブンがコラボで開発した最新チルドラーメンは、本当に満足度が高い。
ということで、今回はセブンイレブンのコラボ系チルドラーメン3選を一挙食べ比べ。あなたはどのラーメンが好み?
今回用意したのは、「たかはし監修 焼きあご塩らー麺」、「中華蕎麦とみ田監修 デカ豚ラーメン」、「札幌すみれ監修 濃厚みそラーメン」の3種。いずれも全国に名の通った名店が監修しているだけあって、すでにその美味しさはSNSでも知られているところだ。
しかし、すべてを食べ比べたという人はまだ少数派だと思われる。ということで、さっそくひとつずつ味わっていこう。
東京の東部限定! 「たかはし監修 焼きあご塩らー麺」
まずは「たかはし監修 焼きあご塩らー麺」。たかはしは新宿に本店を構える有名店で、焼きあご(飛魚)を使用した、奥深く贅沢な塩らー麺が大人気。現在は関東と関西を中心に店舗を拡大している最中である。
セブンイレブンの「たかはし監修 焼きあご塩らー麺」は今年3月、新宿・池袋エリアで先行販売を開始。その際、ユーザーの反応がすこぶる良かったことから、4月13日より販売エリアを“東・東京エリア”に拡大。現在、千代田区、港区、荒川区など計14区で販売されている。これだけ人気であれば、きっと全国展開もそう遠くないだろう。
ということで、さっそくレンジへGo!500Wで加熱すること5分30秒、チーンの合図で出来上がったのが、コチラ。
見た目からは伝わらないないだろうが、もう魚介の香りがハンパじゃない!それも香ばしさを伴ったフレーバーである。これはやはり期待できそうだ。麺と具はスープとセパレートされていたので、これを合体させて準備完了!
まずはスープから、いただきます!
……うわっ、すごっ!めちゃ美味い!再現性が高い!強烈なまでの出汁の風味にぶっ飛ばされた感覚だ。焼あごから出汁をとっているだけあって、味わいはコク深く、ややビターで癖になる。香りが深い。深すぎる!
麺はモチモチ系の中太麺で、弾力があって美味。塩ベースの黄金スープによ〜く絡む。レンジで5分半もチンしてしまったので、食感は大丈夫かと心配したが、まったく問題なし。さすがに実店舗には劣るが、コンビニのチルドラーメンとしては超ハイレベルだ。もちろんチャーシューも……
味が染みてて絶品!とてもやわらかく、ほろほろと口のなかでほぐれていく。メンマも白髪ネギも、いい感じに食感的なアクセントとなっている。
ちなみに、たかはしの実店舗で出される「焼きあご塩らー麺」はこんな感じ。
さすがに見た目を比べるのはアンフェアなので控えるが、セブンイレブンのチルドラーメンの濃厚な風味や深い味わいは、まさにたかはしならではのクオリティだったと言える。すぐに販路を拡大してくれ〜!
二郎インスパイア系「中華蕎麦とみ田監修 デカ豚ラーメン」
続いては「中華蕎麦とみ田監修 デカ豚ラーメン」を食してみよう。松戸の超名店として知られるとみ田。その人気っぷりは凄まじく、営業は11時からスタートだというのに、入店用のチケットを求める客が毎朝6時頃から並び始めると言われている。そこまでラーメン通を熱狂させる名店が作り出すチルドラーメンとは、これいかに。
さっそくレンジで調理してみよう。加熱時間はなんと、500Wで7分30秒とかなり長め。5分を過ぎた頃から徐々に熱くなってきたのか、ニンニクの強烈な香りが部屋中に漂ってくる……ああ、腹が減る!
完成したのがこちら!いわゆる二郎インスパイア系である。麺とスープはセパレートされておらず、このまま混ぜ混ぜして食べることができる。もうニンニクの香りはとどまるところを知らず、ダイレクトに鼻腔を突いてくる。最高だ。
それではさっそく、スープからひと口……いや、具が多くてスープまで遠いな(笑)。ここは素直に、こんもりと乗せられた具材から食べていこう。
「デカ豚ラーメン」の名に恥じない巨大チャーシューはとろっとろに煮込まれていて、舌に溶けていくかのように柔らかい。たかはし監修のチルドラーメンよりもしっかりめの味付けがなされており、これだけでご飯のオカズにできそうだ。うんうん、美味い!
よし、いよいよ麺を持ち上げてみて……っと。
ほほーう、凄まじいまでの極太ぶり。そもそも、とみ田はつけ麺が専門で、その麺は極太で食べごたえ、噛みごたえたっぷりで知られている。デカ豚ラーメンの麺でも本領発揮というわけだ。実際に食べてみると、もうごわごわ! わしわし!そのうえ、しっかりと小麦粉の旨みまで感じられるから驚いた。スープの味もいい感じに乗り移っている。全体に散った刻みニンニクもよく絡む。
さて、チャーシューもデカかったが、もやしもこの調子である。
とても一回では持ち上げられない量だ。すごいシャキシャキ感、というよりポリポリ感に近いほど歯ごたえがいい。ごわごわした麺にもやしが交じることで、食感に奥深さを与えてくれているようだ。
スープはドロッドロで粘度がすさまじい!これは極太麺にもよく絡むわけだ。ふ〜、お腹いっぱい。
ザラリとした濃厚がヤミツキ!「札幌すみれ監修 濃厚みそラーメン」
ラストはこちら、「札幌すみれ監修 濃厚みそラーメン」。札幌発、全国区の名店「すみれ」。看板商品は味噌ラーメンだが、チルドラーメンでもその実力は健在なのだろうか。500Wのレンジで5分30秒温めて……っと。
こちらも麺と具がスープと分かれたセパレートタイプ。合体させて、まずはスープから。
おおっ、これは濃厚!ザラリとしたスープは味噌と動物系の旨みが凝縮。味の奥行きがハンパではない。マイルドでまろやかだが程よい具合に尖ってもいて、そのバランス感がお見事である。
麺は喉ごしのいい縮れた玉子麺。すみれのそれを忠実に再現しようとしている企業努力が見て取れる。
そして、このひき肉もめちゃくちゃ美味かった!下味がちゃんと付けられていて、濃厚スープにもよく合う。
個人的には、今回の3種類の中で総合的にもっとも美味しいと感じたのがすみれだった。ただ、どれもコンビニのチルド食品とは思えない次元で、これを24時間、いつでも気が向いたときに買いに行けるというのは、ラーメン大国・日本に住む人々の特権だと感じさせられた。気になったラーメンがあったら、ぜひ試してみてほしい。きっと大きな満足感が得られるはずだ。