世界でも指折りの老舗バイクメーカーであるトライアンフ。120周年のメモリアルイヤーを迎えた今年の注目は、フルモデルチェンジして登場する新型「タイガー1200」だ。どんなバイクで、従来型とは何が違うのか。実車を確認してきた。
目的別の4タイプ、どれを選ぶ?
1902年の「ナンバー1」に始まり、数々の名車を世に送り出してきたトライアンフ。今年は同社を代表するバイクのひとつで、アドベンチャーツアラーとして80年以上の歴史を誇る「タイガー」シリーズのフラッグシップモデル「タイガー1200」がフルモデルチェンジする。
日本では4つのタイプを購入できる。究極のアドベンチャーバイクを目指すオンロード特化型モデル「タイガー1200GTプロ」、オンもオフも問わないオールロードアドベンチャー「タイガー1200ラリープロ」、そして、それぞれにさらなる快適装備を加え、より長距離の走行を可能した「タイガー1200GTエクスプローラー」および「タイガー1200ラリーエクスプローラー」の計4モデルだ。
新型タイガー1200はシャーシや各パーツを含めてゼロベースで設計し、大幅な軽量化を実現。さらにパワフルなアドベンチャーモデルに生まれ変わった。
エンジンは新型Tプレーンクランクを採用した新開発の1,160cc水冷並列3気筒を搭載。最大馬力は先代モデルから9PSアップとなる150PS(9,000rpm)を発揮する。シャフトドライブのモーターサイクルとしてはクラス最高の性能だ。トルクも先代エンジンより8Nmアップとなる130Nm(7,000rpm)に向上している。
新たなエンジンチューンとTプレーントリプルクランクは、加速性能の向上に貢献。よりパワフルでありながら、ライダーのアクセルワークに素早く反応する刺激的なキャラクターに仕上がったという。
「タイガー1200GTプロ/1200GTエクスプローラー」と「タイガー1200ラリープロ/1200ラリーエクスプローラー」。いずれも魅力的なモデルだが、担当者に受注状況(3月25日時点)を聞くとGTモデルが人気だという。
その理由としては、「日本の場合は道なき道を行くというシチュエーションがあまりなく、基本的にはオンロードツアラーが活躍する環境といえます。普段使いや長距離ツーリングでの利用を想定すると、GTモデルの方が使い勝手がいいのではないでしょうか」とのことだった。