水筒をしっかり洗っておかないとカビや茶渋が付いて、せっかくの水筒が汚れてしまいます。水筒をきれいに保って長く使い続けるためにも、ぜひ正しい洗い方を把握しておきましょう。
本記事ではスポンジを使った毎日のお手入れ方法や、重曹やクエン酸、酸素系漂白剤などを汚れの種類によって使い分けてつけおきする方法、注意点も紹介します。
水筒の洗い方の基本! パッキンはどうする?
まずは、基本的な水筒の洗い方を紹介します。簡単なので、ぜひ実践してみましょう。パッキンの扱いについても紹介するのでチェックしてみてください。
毎日の洗い方の基本は、中性洗剤で簡単に洗えばOK
水筒を洗う際に必要な道具は、以下のとおりです。
- 食器用中性洗剤
- やわらかいスポンジ
- 柄付きスポンジ
基本的な洗い方の手順は以下です。
- 水筒のフタ、パッキンを外す
- 水筒本体を水で軽くすすぐ
- 洗剤をつけたスポンジで本体、フタ、パッキンをそれぞれ洗う
- ぬるま湯ですすぎ、水をよく切って乾燥させる
すすぎの際にぬるま湯を使うのは、水切れがよく乾燥しやすいためです。
水筒は使い終わったら、できるだけ早いタイミングで洗うのがおすすめです。お茶を入れていると茶渋が付いてしまいますし、スポーツドリンクなどの塩分が入ったものを放置するとサビの原因となります。
ボトルの底や内側は、柄付きスポンジや洗剤の泡スプレーを活用しよう
細い水筒本体の底や内側を洗うのには、柄付きスポンジを使うと汚れが落としやすくおすすめです。100円ショップなどでも買えるので、1本持っておくと便利です。さいばしにスポンジを輪ゴムで巻き付けるなどして、自作するのもいいでしょう。
また洗剤が泡状で出てくるスプレーも市販されているので、上手に活用しましょう。泡スプレーは、ストロータイプのボトルの、ストローの中を洗うのにも重宝します。
フタのパッキンは外した方がいいの? 頻度は?
水筒を洗う際は、パッキンはその都度、外すのが理想的です。パッキンのすき間には汚れがたまりやすく、カビやすいためです。ゴムでできていることが多いパッキンは、一度カビてしまうとなかなかカビが落とせません。そのため、カビや汚れがこびりつくのを防ぐことが大切です。
ただ仕事終わりなどで疲れていたら、毎日パッキンを外して洗うのは大変かもしれません。毎日が無理な場合でも、余裕があるときにパッキンを外して丁寧に水筒を洗うことで、水筒を清潔に長く使い続けられるでしょう。
水筒の茶渋・ザラつきには重曹やクエン酸でつけおき! どっちかは汚れによる
水筒を長く使っていると、茶渋やコーヒーのシミ、白いザラつき、赤い斑点などの汚れなどが付着することもあります。
そこで、効果的に汚れを落とせる重曹やクエン酸などを使ったつけおき洗いの方法を紹介します。汚れの種類によって使うべきものが異なるので、ぜひ参考にしてみてください。
茶渋やコーヒーの汚れには重曹か酸素系漂白剤
茶渋やコーヒーの汚れには、重曹もしくは酸素系漂白剤を使いましょう。
【洗い方の手順】
- 水筒からフタ、パッキンを外す
- 水筒本体にぬるま湯を入れ、重曹か酸素系漂白剤を入れる(500mlに小さじ1杯が目安)
- フタやパッキンは、プラスチック容器にぬるま湯と、重曹もしくは酸素系漂白剤を入れてつける
- 30分程度つけおく
- よくすすいで、水気を切って乾燥させる
長時間つけおきし過ぎると、パッキンが劣化しやすくなるので注意しましょう。
なお「塩素」系漂白剤は、金属の水筒に使用するとコーティングがはがれるなど劣化につながります。必ず重曹か「酸素」系漂白剤を使用しましょう。
ただし、アルミ系の素材で作られた水筒には酸素系・塩素系どちらの漂白剤も使用できませんので、事前に素材をしっかり確認しましょう。
白いザラザラや赤い斑点にはクエン酸がおすすめ
白っぽいザラザラした汚れは、水に含まれているカルシウムがこびり付いた汚れです。赤い斑点の汚れは、水に含まれている鉄分が付着することでできます。
これらは、いずれもクエン酸で落とすことが可能です。
【洗い方の手順】
- 水筒にぬるま湯を入れる
- ぬるま湯にクエン酸を溶かす(500mlに小さじ1杯が目安)
- 3時間程度つけおく
- よくすすいで、水気を切って乾燥させる
汚れが落ちているのが確認できれば、つけおきの時間は3時間より短くても問題ありません。
クエン酸がない場合は、お酢で代用できます。お酢は、ぬるま湯500mlに対して50mlを溶かしましょう。成分が残るとカビにつながる可能性があるので、つけおき後はしっかりとすすぐようにしてください。
水筒の洗い方の注意点
水筒を洗う際には、気をつけたい注意点もあります。ぜひ把握しておきましょう。
たわしなどでこすらない
たわしなどの硬いブラシで水筒をこすらないように注意しましょう。水筒に傷が付き、傷に汚れが入り込んで菌が繁殖するおそれがあります。研磨効果のあるスポンジで強くこするのもNGです。
塩素系漂白剤は使い方に注意! ステンレスはNG
前述のように、塩素系漂白剤は、金属製の水筒に使わないように気を付けてください。ステンレスなどの金属に塩素系漂白剤を使うと、内側のコーティングが傷付き、サビやすくなるおそれがあるためです。プラスチックの水筒であれば、塩素系漂白剤を使うことができます。
また、塩素系漂白剤は酸素系漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生します。扱いには十分注意しましょう。
食洗機対応の水筒かよく確認
食洗機は通常、高い温度のお湯を使うため、食洗機に対応していない水筒を入れると変形してしまう可能性があります。また水筒のコーティングがはがれるなど、せっかく買った水筒がボロボロになってしまうかもしれません。ただ、本体は食洗機NGでもパッキンのみOKといった場合もあります。事前にきちんと確認しましょう。
水筒が劣化したときの対処法
どんなに丁寧に使って、毎日お手入れをしても、だんだんと水筒は劣化していきます。「もう使い続けるのは無理そう」と思ったときの対処法を紹介します。
カビなどがついたパッキンだけ買い替える
特にパッキンは劣化しやすいパーツであるため、「パッキンにカビが生えてどうしても汚れが落ちない」「パッキンのゴムが伸びて、中身がもれるようになった」といったケースが起こりやすいです。
メーカーによっては、パッキンのみを販売しているので、パッキンだけを買い替えることが可能です。公式サイトなどで、メーカーがパッキンのみの販売をしているか確認してみましょう。その際は、品番などをしっかりと確認し、間違えたものを購入しないように気を付けてくださいね。
水筒本体ごと買い替える
「本体の内側に付いた茶渋がどうしても落ちない」「傷やサビが付いてしまった」など本体が劣化してしまい、どうしようもないときには新しい水筒への買い替えを検討してみましょう。
さまざまな種類の水筒が販売されているので、使用シーンにあわせた選び方をすることで自分にピッタリの水筒が見つかるかもしれません。
水筒を選ぶときのポイントには、以下のようなものがあります。
- 水筒のタイプ
- 容量
- 重さ
- 温かい飲み物に対応しているか
- フタや飲み口のお手入れのしやすさ
水筒にも、フタを開けたらそのまま口を付けて飲めるマグタイプ、スポーツ飲料を入れることができるスポーツタイプ、ボトルを傾けずに飲めるストロータイプ、フタがコップになっているコップ式のものなど、さまざまなタイプがあります。
また、フタもワンタッチで開けられるものもあれば、回してしっかり閉められるタイプのものも。つくりが複雑なものは、お手入れも大変です。使う人の年齢や使用シーンを想定して、合うものを選びましょう。
正しい水筒の洗い方をマスターして、水筒を長持ちさせよう
水筒は、使い終わったらなるべく早いタイミングで洗うようにしましょう。その際、パッキンも外して洗うのがおすすめです。
茶渋やコーヒーの汚れには重曹や酸素系漂白剤を、白いザラザラや赤い斑点汚れにはクエン酸やお酢を使うといいでしょう。
たわしなどで強くこすり洗いをしてしまうと傷が付いてしまうので、洗い方にも注意しましょう。それでもどうしても汚れが落ちないときなどは、パッキンや本体の買い替えどきかもしれません。
日々丁寧にお手入れをして、できるだけ長く水筒が使えるように心掛けましょう。