iPhone 6s以降のモデルに装備されている「手前に傾けてスリープ解除」は、スリープ解除からロック解除までの処理をスピーディーに行うための補助機能です。準備はかんたん、『設定』→「画面表示と明るさ」の順に画面を開き、「手前に傾けてスリープ解除」スイッチをオンにしておけばOKです。
とはいえ、この機能にはデメリットも...意図しないタイミングでスリープ解除してしまうことがあるのです。すぐに再びスリープ状態に戻るとはいうものの、バッテリーをムダに消費してしまいますよね。
そのムダを省く対策は、iPhoneを手にするときの「勢い」です。手前に傾けることの判定は、iPhoneに内蔵のジャイロセンサーとモーションセンサーによってなされますが、iPhoneを仰向け/うつ伏せどちらのスタイルで置いていたとしても、ゆっくり動かせばスリープ解除されません。
動かす幅も判定材料とされます。小刻みにiPhoneを動かし続けても、手前に傾けたと判定されることはまずありません。めやすとして30度以上傾きが変わらなければ、手前に傾けたと判定されないのです。
ただし、この機能には抜け穴があります。それは「水平方向の動きは判定材料にされないこと」。手前というのはiPhoneを縦向きに構えたときの話で、ジャイロセンサーは特定方向の傾き(ディスプレイ上部の位置変化)にしか反応しないため、横向きに構えたときの傾きが変化しても何も起こりません。
試しに、iPhoneを横向きに構えて傾きを変えてみましょう。どれだけ繰り返しても、スリープ解除されることはないはずです。だからバッグやポケットの中にiPhoneを入れておくとき水平方向になるよう心がけていれば、どのような動きをしても勝手にスリープ解除されることはないはずですよ。