働き方が多様化している昨今では、独立・開業を目指す人も多くなりました。しかし、独立してビジネスをうまく軌道に乗せられるかは、不安なものですよね。

そこでこの記事では、「独立・開業しやすい仕事の特徴」をまとめました。また、具体的な仕事も10種類ご紹介していますので、独立を考えている方はぜひチェックしてください。

■独立・開業しやすい仕事の特徴とは

まず、独立・開業しやすい仕事には、どのような特徴があるのか解説します。

1.会社を設立しなくても始められる

会社を設立する必要がなく、個人事業主として始められる仕事なら、独立・開業しやすいでしょう。税務署に開業届を提出するだけで済みますし、資金が少なくても独立を目指せるからです。

一方、法人を立ち上げるとなると、定款作成などの手続きに手間がかかり、費用もかかります。また、税金の計算が複雑なため、顧問税理士を雇う必要もあるでしょう。

業種によってははじめから法人で始めたほうが良い場合もありますが、一般的には、個人事業主のほうが開業しやすいと言えます。

2.初期費用が安く済む

初期費用が安く済むというのも、独立・開業しやすい仕事の共通点です。たとえば、パソコン1台でできる仕事なら、資金調達の必要がなく、すぐに始められるでしょう。

また、仮に事業に失敗しても、背負うリスクが小さく、再起しやすいという利点もあります。

3.特定の場所が必要ない

特定の場所を確保する必要がない仕事も、独立・開業のしやすさでは有利です。パソコン1台や1人でできる仕事、大がかりな設備が不要の仕事なら、賃貸契約を結ばなくても、自宅やレンタルオフィスですぐに始められます。

毎月の賃料が省ければ、「コストが回収できない」という事態を避けるのにも役立つでしょう。

4.利益率が高い

利益率の高い仕事は、提供する商品やサービスの単価が高いのに対し、コストは低めです。そのため、小さい労力で効率よく収入が得られます。反対に、利益率が低いと、同じ金額を得るにしても、たくさん売らなければならず労力もかかります。

なお、一般的には、物質的な商品よりサービスを提供した方が、利益率は高くなる傾向にあります。

5.継続収入が見込める

継続した収入が見込めることもポイントでしょう。継続収入が見込めない場合、たとえ独立できても、長く続けていくのは難しいからです。

継続収入を得るには、リピーターを獲得することも大切な戦略になります。また、常に一定の需要がある仕事なら、継続しやすく収入も安定します。

6.フランチャイズ展開している

フランチャイズ展開の仕事は、独立・開業のハードルを低くできます。フランチャイズに加盟すれば、本部のブランド力や認知度を生かし、開業当初から集客が可能になるためです。経営ノウハウもあるため、店舗運営もスムーズでしょう。

ただし、フランチャイズには、ロイヤリティの支払いなどデメリットもあります。フランチャイズの加盟は、メリット、デメリットを見比べて判断しましょう。

■独立・開業しやすい仕事10選

次に、独立・開業しやすい仕事を10種類ご紹介しましょう。

<Web系の仕事>

1.Webライター

Webライターとは、ニュースやコラムなど、Webサイトに掲載される記事を執筆するライターのことです。正しい日本語で文章を書ける人なら誰でも始めることができますが、SEOの知識が必要となります。

最近では、電子書籍の執筆やECサイト上での商品説明など、活躍の場が増えており、副業としても人気のある仕事です。

2.Webデザイナー

Webデザイナーは、クライアントから依頼されたWebサイト、Webサービスをデザインする仕事です。美しいデザインだけでなく、サイトやサービスを使う人の利便性も考え、最適な構成を提案しコーティングを行います。

Webサービスへの需要は右肩上がりで、特に、コロナ禍による外出自粛以降さらに増えています。それに伴い、Webデザイナーへの依頼も引き続き増加が見込めるでしょう。

3.ITエンジニア

ITエンジニアとは、IT技術者の総称を指す職業です。具体的には、「システムエンジニア(SE)」「プログラマー」「ネットワークエンジニア」「サーバーエンジニア」などの仕事があります。

ITが欠かせない世の中において、ITエンジニアの需要は多く、報酬も高い傾向です。プログラミング言語の習得が必要ですので、ITエンジニアを目指すなら、スクールに通ったり独学で学んだりして知識を身に付けましょう。

4.イラストレーター

イラストレーターは、クライアントの依頼に応じ、イラストを制作して納品する仕事です。本や雑誌、メディア、ポスター、SNSなど掲載される媒体は広範囲に及びます。

最近は手描きよりもソフトでのイラスト制作が主流となっており、専用ソフトやその操作テクニックが必要です。

<資格やスキルを生かす仕事>

5.士業

士業とは、専門的な資格が必要な職業の俗称で、弁護士や税理士、公認会計士、行政書士などがこれに当てはまります。その資格を持っていないとできない業務もあるため、士業には一定の需要が見込めるでしょう。

また、士業は在庫を抱える必要がなく、利益率の高い仕事と言えます。複数の資格を取得したり顧問契約を結んだりすれば、より安定収入を目指せるでしょう。

6.講師

ピアノやギター、琴などの楽器の演奏ができる、英会話が得意など、特定のスキルを生かし講師をするのもいいでしょう。

自宅やレンタルオフィスなどで教える場合もありますが、最近では、オンライン上で講師業を行う人も増えており、一般的なスタイルとなりつつあります。

7.個人サロン

エステやネイルなどの専門的な技術があるなら、個人サロンをオープンすることもできます。自宅の一部を店舗とすれば、場所代がかからず初期費用を抑えられるでしょう。

また、部屋やスペースを借りて施術ができる「シェアサロン」を利用すれば、こちらも費用の節約に役立ちます。

<フランチャイズ>

8.コンビニエンスストア

フランチャイズの代表格と言えるのが、コンビニです。大手コンビニのブランド力や認知度を利用すれば、開業後、集客に悩むことなく運営ができるでしょう。立地選びを間違えなければ、収益も安定するはずです。

フランチャイズで開業を検討するなら、まずコンビニを候補に入れておきましょう。

9.飲食店

フランチャイズ展開している飲食店も知名度が高く、安定した収益が期待できます。加盟金に店舗費用が含まれている場合は、開業費用を抑えられるメリットもあるでしょう。

調理に使う材料は本部から供給されるため、仕入れ先に悩まず安く抑えられるのもポイントです。

10. 家事代行サービス

いつでも一定の需要が見込めるため、集客ができれば収入が安定しやすい業種です。また、始めるのに特別なスキルが必要なく、独立・開業のハードルを下げてくれます。

競合も多い業種ですので、フランチャイズの知名度を利用して集客するのがおすすめです。

■独立・開業しやすい仕事は意外とある {#id3}

独立・開業というと時間もお金もかかりそうですが、意外と始めやすい仕事もあるものです。特に、初期費用がかからず自宅でできるなら、気軽にスタートできます。まずは、副業として経験しておくのもいいでしょう。