アンカー・ジャパンは4月13日、新製品発表会「Anker Power Conference」を開催した。忘れ物防止タグや3Dプリンター、シーリングプロジェクターなど、同社初の製品も多数登場したが、やはりアンカーといえば充電製品が気になる方も多いだろう。本記事では、充電器やモバイルバッテリーの新製品をまとめて紹介する。
Anker 633 Magnetic Wireless Charger(MagGo)
まずは、4月13日の発表と同時に発売された製品から紹介しよう。「Anker 633 Magnetic Wireless Charger(MagGo)」は、MagSafe対応のiPhoneのために作られた充電システムだ。
一見普通のワイヤレス充電スタンドに見えるが、上部の充電パッドを取り外してモバイルバッテリーとしても利用できる一台二役の製品となっている。もちろん、モバイルバッテリーとして外で使う際にも、MagSafeを利用してケーブルレスでiPhoneの背面に貼り付けて充電できる。また、スタンドの台座部分にはAirPodsなどを充電できるサブのワイヤレス充電スペースがある。
バッテリー容量は5,000mAh。ワイヤレスモバイルバッテリーとしての出力は最大7.5W、USBでの有線出力は最大12Wとなる。イヤホン用ワイヤレス充電パッドは最大5W。サイズは約158×108×108mm、重さは約407g。価格は12,990円。
Anker 633 Magnetic Battery(MagGo)
同じくMagSafe対応のiPhoneに貼り付けて使うMagGoシステムのモバイルバッテリーとして、「Anker 633 Magnetic Battery(MagGo)」も発売される。6月上旬発売予定で、価格は7,990円。
先に紹介したマグネティックワイヤレスチャージャーの着脱式モバイルバッテリーによく似ているが、こちらは容量が倍の10,000mAhとなる。厚みは2倍とまでは行かず、コンパクトな点が印象に残った。
サイズは約107×67×18mm、重さは約218g。ワイヤレス出力は最大7.5W、有線出力は最大18W。
Anker 725 Charger(65W)
コンパクトなUSB充電器を求めるなら、ここ数年でGaN(窒化ガリウム)半導体を用いた製品が定番となった。500円玉サイズにまで小型化された30Wモデルに続き、USB Power Delivery対応のノートPCなども充電したい方向けの65Wモデルもリニューアルされる。
Anker 725 Charger(65W)は5月11日に発売予定で、価格は5,290円。USB Type-CとUSB Standard-Aの2ポート出力で、複数の機器を同時に充電できる。
USB Type-Cの最大出力は65W、USB Standard-Aの最大出力は22.5W。2ポート同時利用時にはそれぞれ、45W/18Wに制限される。サイズは約65×38×32mm、重さは約122g。
Anker 736 Charger(Nano II 100W)
さらに消費電力の大きいノートPCを充電したい方、複数台同時でも急速充電をしたい方向けには、100Wモデルの用意もある。Anker 736 Charger(Nano II 100W)は6月上旬に発売予定で、価格は8,990円。
USB Type-C×2、USB Standard-A×1の3ポート構成。1ポートのみ利用する場合は、USB Type-C経由で最大100W出力に対応。3ポート利用時は45W+30W+18Wの計93Wが上限となる。サイズは約67×57×32mm、重さは約206g。
Anker 511 Power Bank(PowerCore Fusion 5000)
2017年から展開されている「PowerCore Fusion」シリーズは、モバイルバッテリーに折りたたみ式の電源プラグを内蔵し、充電器を別途持ち歩かなくてもコンセントにそのまま刺せる利便性の高さに定評がある。今回、その機構を受け継ぐ新型モバイルバッテリーも発表された。
「Anker 511 Power Bank(PowerCore Fusion 5000)」は6月中旬に発売予定で、価格は4,990円。
従来のPowerCore Fusionシリーズとは外観が大きく変わり、スティック状のデザインとなった。後端には、荷物のすき間に忍ばせておいても取り出しやすいストラップが追加されている。
バッテリー容量は5,000mAhで、最大出力は20W。サイズは約113×30×30mm、重さは約170g。
Anker 757 Portable Power Station(PowerHouse 1229Wh)
「Anker 757 Portable Power Station(PowerHouse 1229Wh)」は、アウトドアや災害対策などに威力を発揮するポータブル電源。4月13日から予約販売を開始し、5月24日に発売する。価格は169,900円。
PowerHouseシリーズのなかでも最大となる1229Whのバッテリー容量を誇り、iPhoneを100回充電できるほどだという。1500W出力のため、電子レンジやドライヤーなどほとんどの家電を使用できる。
寿命と安全性にメリットがあるリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、一般的なポータブル電源と比べて約6倍の長寿命を実現したという。非常に容量の大きなバッテリーでありながら、1時間で約80%まで充電できるという急速充電も特徴。
サイズは約463×288×237mm、重さは約19.9kg。1500W出力のACコンセントや最大100WのUSB Type-C端子、カー用品を扱えるアクセサリーソケットなどを備える。
最新モデルの型番の意味
余談だが、4月5日に発売された「Anker 711 Charger(Nano II 30W)」を皮切りに、Ankerの新製品には3桁の型番が付くようになった。これには製品の違いを分かりやすくする意味が隠されている。
百の位はシリーズを示し、7なら先進技術を使ったフラグシップモデル、3ならシンプルで手頃な価格帯のモデルを指す。十の位は出力ポート数、1の位は性能を表している。1の位の意味は製品のジャンルによっても異なり、モバイルバッテリーなら容量、USBハブ/ドックなら転送速度などを指すそうだ。
例に挙げたAnker 711 Chargerの場合で言えば、「先進技術(GaN素材による小型化)を使ったフラグシップモデルで1ポート仕様、出力は(Nano IIシリーズの中では)控えめな30W」という具合に解読できる。