IC Insightsが、2021年のIDMおよびファブレスメーカーのIC売上高を本社所在地の国・地域別シェア確定版を発表した。
IDM、ファブレス、そしてトータルのIC売り上げ、いずれもでトップとなったのは米国で、全世界に占める割合は54%。2020年の55%からは1ポイント低下したものの、過半を超す割合は維持している。IDMのシェアが2020年の50%から3ポイント低下したものの、ファブレスのシェアが4ポイント上昇の68%になっており、米国を代表するファブレスであるQualcomm、NVIDIA、AMDなどが軒並み前年比5割を上回る成長を遂げた点がポイントとなったという。
国・地域別で2位となったのは韓国。メモリ(IDM)の売り上げが急増したことが背景にあり、IDMのシェアは2020年の30%から3ポイント増となる33%となっている。ただし、ファブレスのシェアは後述の日本同様1%ほどと低く、こうしたこともあり、韓国政府は、国家戦略の一環として半導体産業を強化するべく、システムLSI向けファウンドリの育成に注力している。
3位は台湾。MediaTekをはじめとするファブレス企業の売り上げ伸びたことから、トータルのシェアは前年比2ポイント増の9%となった。また、IDMも同1ポイント増の3%となったことも注目される。台湾IC業界は2020年に欧州のシェアを初めて上回ったが、2021年はさらに差をつける結果となった。台湾はファウンドリの国と思われがちだが、ファブレスのシェアは米国に次いで2位であり、MediaTekをはじめとするファブレス勢の急成長が注目される。