Squareは12日、iPadをPOSレジ化する「Squareスタンド」(第2世代)を発表した。iPadを差し込むだけでPOSレジとして機能する。クレジットカード、デビットカード、交通系ICカード、iD、QUICPay+などに対応。発売時期は2022年5月を予定、直販価格は29,980円(税込、送料込)となっている。

  • Squareから、iPadをPOSレジ化する「Squareスタンド」が発売される

「Squareスタンド」の特徴

新製品のSquareスタンドは、国内で2019年より展開している第1世代をバージョンアップしたもの。新たにNFC / FeliCa用のリーダーとICカードリーダーを内蔵したことで、非接触決済とICチップ決済に対応した。対応するiPadは、10.2インチのiPad(第9世代2021、第8世代2020、第7世代2019)と10.5インチのiPad Pro。

  • 第1世代と同様に、スタンドを180度くるりと回転できるデザイン

  • カードリーダー搭載となり、外付けのSquareリーダーは必要なくなった。LEDライトが光るため、支払う側も戸惑うことがない

レシートプリンター、バーコードスキャナーなど、他社製の周辺機器に対応する。付属のUSBハブには3台のデバイスを接続できるスペースがあり、iPadを使用してBluetoothアクセサリーやWi-Fi経由でネットワークプリンターを追加することもできる。

  • 明細表示にも対応。購買者は、購入商品の品目や値段をディスプレイで確認できる

  • Visaカードの利用イメージ

Square POSレジアプリは無料でダウンロード可能で、サービスの利用料も無料。契約は不要で月額固定費などもかからないため、小規模店舗でも導入しやすい。なお店舗側の決済手数料は、JCBを除くクレジットカードが3.25%、カード(JCB)が3.95%、交通系ICカードが3.25%、iD / QUICPayが3.75%となっている。

  • 店舗側の決済手数料

「Squareスタンド」開発の背景

オンライン発表会に登壇したSquareのローラ・ジョーンズ氏は「これまで事業者の皆様は、実店舗やオンラインショップにおいて、様々なツールを組みわせて使う必要がありました。統合されていないサービスを横断的に使うとコストがかかり、管理も難しいもの。そこでSquareではハードウェア、ソフトウェア、決済ツールが統一されたエコシステムの構築を最優先に取り組んできました」と開発の背景を説明する。

  • Squareハードウェア プロダクトマーケティング責任者のローラ・ジョーンズ氏

第1世代モデルでは「箱から出してすぐに、トレーニングなしで使い始められる」ことが好評だったと紹介。そのうえで第2世代を「さらにエレガントで迅速でシームレスになった」と評価する。ユーザーからのフィードバックを活かし、またコロナ禍で需要が拡大した非接触決済にも対応した、とジョーンズ氏。「外付けのSquareリーダーが不要となったことで、レジカウンターはシンプルですっきりとしました。クレジットカード、デビットカード、電子マネー、非接触型デバイスのいずれでもスピーディに支払えます。決済のスピードも速く、よりシームレスにお使いいただけるでしょう」とアピールする。

  • 第1世代と第2世代の背面比較

実際の使用感は?

このあと、先行導入した事業者が生の声を伝えた。

豊島区池袋でコーヒー店「WAVY COFFEE ROASTERS」を経営する上原彰哲氏は「他店で見かけたSquareスタンド(第1世代)がかっこよかった。そこでアプリを試したら、スムーズに導入できた。USBケーブル1本で利用できるのも良いですね」と笑顔を見せる。導入してからは、同業者からも好意的な反響があるという。

  • WAVY COFFEE ROASTERSの上原彰哲氏

また愛知県名古屋市の花店「フローリスト花昭」の久野充博氏は「レジ台のカウンターは、花束をつくる作業台も兼ねます。新製品のSquareスタンドは余分なものがなくスッキリしたデザインとなり助かった。配線がごちゃごちゃしていないので、水を使うシーンでも安心して使えています」と話していた。

  • フローリスト花昭の久野充博氏