2011年に公開された映画『マイティ・ソー』は、人気のアメリカン・コミック・レーベル「マーベル・コミック」のヒーローたちが同一の世界観のもとで活躍する映画作品群「マーベル・シネマティック・ユニバース (Marvel Cinematic Universe = MCU)」シリーズの作品です。
本作は、のちにヒーロー軍団「アベンジャーズ」の一員となる雷神・ソーを主人公にした物語になっています。
この記事では、アベンジャーズシリーズを楽しむ上では外すことのできない映画『マイティ・ソー』のあらすじや登場人物、見どころを紹介します。
映画『マイティ・ソー』の作品情報
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出典:amazon
公開日/2011年
監督/ケネス・ブラナー
脚本/アシュリー・エドワード・ミラー、ザック・ステンツ、ドン・ペイン
出演/クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン、アンソニー・ホプキンス、トム・ヒドルストン、ステラン・スカルスガルド
『マイティ・ソー』は、神の国・アスガルドと現代の地球を舞台とするアメコミ作品を実写化した映画です。制作費は1億5,000万ドル(約170億円)、世界興行収入は4億4,930万ドルと日本円にして約510億円となり、全世界で大ヒットとなりました。
また、主演のクリス・ヘムズワースが一躍知名度を上げた一方、ナタリー・ポートマンやアンソニー・ホプキンスなど、演技力に定評のあるベテラン俳優も出演しています。
ケネス・ブラナーは、監督業のかたわら俳優としても活躍しており、1989年公開の『ヘンリー5世』では監督・脚本・主演を務め、アカデミー賞の主演男優賞と監督賞にノミネートされています。また、2002年公開の『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では俳優として、ホグワーツ魔法魔術学校の教師ギルデロイ・ロックハート役を演じました。
映画『マイティ・ソー』のあらすじ
すべてを見通すことのできる力を持つ全能の神・オーディン。そのオーディンが王として治めている神の国・アスガルドに、ソーという名のひとりの戦士がいました。ソーは、雷と稲妻を自由自在に操る雷の神で、究極のハンマー「ムジョルニア」を手に戦う、アスガルド最強の戦士。
オーディンの息子で第一王子という立場にあるソーは、次期王となるための王位継承権を持っていました。何事もなければ、アスガルドの次期王となることが決まっていたのです。
ところが、ソーがある軽率な行動をとったことで、古き時代の戦争の火種を蘇らせてしまいます。その結果、オーディンの激しい怒りを買うことに……。ソーは優秀な戦士でしたが、思慮が浅く傲慢な性格の持ち主でもあったことから、このような事態に陥ってしまいました。
オーディンの怒りはすさまじく、ソーが持つ神の力を取り上げ、アスガルドから追放してしまいます。ソーが追放された先は、人間世界、つまり地球でした。
地球にやってきたソーは、ジェーン・フォスターという天文物理学者の女性と出会い、慣れないながらも地球での生活を始めます。
しかしその頃、アスガルドではソーの義理弟・ロキが、ある計画を企て、密かに動き始めていました。ロキはソーが不在となった隙を狙って、オーディンから王位を奪おうと考えていたのです。
映画『マイティ・ソー』の主な登場人物
『マイティ・ソー』に登場する主な登場人物を紹介します。
ソー
ソーは、神の国・アスガルドの王オーディンの息子。雷と稲妻を自由に操る能力、誰にも負けない強さを持ち、周囲からも最強の戦士であると認められている存在です。しかし、思慮が浅く身勝手な性格が災いし、父・オーディンの怒りを買ってしまいます。
主人公の雷神・ソー役は、オーストラリア出身の俳優クリス・ヘムズワースが演じています。2009年公開のリブート版『スター・トレック』でカーク船長の父親役を演じたことでも話題となりました。
ジェーン・フォスター
ジェーン・フォスターは、現代の地球で暮らしている天文物理学者。アスガルドを追放され、地球へやってきたソーと出会い、互いに惹かれ合うようになります。
ジェーン・フォスター役を演じているのは、世界的に人気がある女優ナタリー・ポートマンです。1994年公開の映画『レオン』でデビュー後、「スター・ウォーズ」シリーズ、『ブラック・スワン』など数多くの作品に出演しています。
ロキ
ロキは、アスガルドに住まう邪神。ソーとは義理の兄弟という関係ですが、ソーに対して一方的に強い嫉妬心を抱いています。自分の本当の出自を知ったことで、さらに邪悪な気持ちが強まり、アスガルドを支配しようと企むように。
ロキを演じているのは、イギリス出身の俳優トム・ヒドルストンです。2016年放送のドラマ『ナイト・マネージャー』では、ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞しています。本作の監督ケネス・ブラナーとは英BBCのドラマ「刑事ヴァランダー」の第1・2シーズンで共演しています。
映画『マイティ・ソー』の見どころ
『マイティ・ソー』は、のちに「アベンジャーズ」の一員となる主人公・ソーが登場するシーンはもちろん、それ以外にも弟・ロキとの関係など、本作ならではの見逃せないポイントがあります。また、日本の名俳優の出演も見どころではないでしょうか。
ソーがヒーローとして成長していく姿
MCUシリーズ作品は、「完璧ではない」ヒーローの姿をも描いているところが魅力のひとつ。『マイティ・ソー』は、未熟なソーがヒーローとして成長する過程が描かれた物語です。
ソーは自己中心的で身勝手な性格であり、それは父・オーディンの怒りを買って、生まれ育った世界から地球へ追放されてしまうほど。神としての能力を失って弱体化したソーは、究極のハンマー「ムジョルニア」までも失ってしまうことに……。
しかし、一度最強の力、武器を失ったことで、ソーは「本当の強さとは何か」「戦うことの意味」、そして「自分が守るべきものは何か」ということを考え、学んでいくのです。
ソーとロキの関係
神の国・アスガルドに住むソーとロキは、義理の兄弟ですが、性格はまったくの正反対。豪快で真っすぐな性格のソーと違い、ロキは「邪神」として知られているほどのいたずら好きで、嘘つきという信用ならない人物です。
本作では、そんな2人の兄弟関係、ロキのソーに対する強い嫉妬心が描かれています。神の国・アスガルドと地球を舞台にソーとロキがスケールの大きい兄弟喧嘩を繰り広げます。
ロキはヴィラン(悪役)ですが、実は、ちょっと憎めない魅力あるキャラクターです。ロキ役のトム・ヒドルストンの演技が好評で、ロキはヴィランながら「愛されキャラ」として知られています。アベンジャーズシリーズに登場するたび、出演シーンやセリフがファンの間で話題になることからも、その事実がうかがえます。
普段は英国紳士のイメージが強いトム・ヒドルストンですが、本作では意外な姿や表情を楽しむことができます。
日本人俳優・浅野忠信も出演
映画『マイティ・ソー』は海外で制作された作品ですが、日本人俳優・浅野忠信が出演していることでも有名です。
浅野忠信は、ソーに仕える「ウォリアーズ・スリー」と呼ばれる3人の戦士のうちのひとり・ホーガン役を演じています。ホーガンは寡黙な人物ですが、いぶし銀なかっこよさが魅力であり、まさに浅野忠信にハマり役のキャラクターと言えます。
映画『マイティ・ソー』では雷の神・ソーの活躍が必見
『マイティ・ソー』は、精神的に未熟で、己の力だけが強みだった主人公の雷の神・ソーが、強き者のあるべき姿に気づき、ヒーローとして成長していく姿を描いた作品です。
本作は神でありヒーローでもあるソー、ヴィランのロキなどの個性的な登場人物はもちろん、豪快なアクションシーンやソーとジェーンの恋愛模様など、エンターテインメント要素が盛りだくさんの作品となっています。
ヒーロー軍団「アベンジャーズ」のソーの魅力が詰まった『マイティ・ソー』をぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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