おうちでタピオカミルクティーを作る際、「タピオカ粉」でタピオカを作ってみた、という経験がある方はいるかもしれません。
しかし「タピオカ粉」ではなく、その原料の「キャッサバ」から堀ってタピオカミルクティーを作った様子がTwitterで話題になっています
投稿者は、イモと植物と田舎を愛する筑波大生・てるてるさん(@teruterurururu_)です。
【速報】東京のJKだった大学生、3年間の茨城生活を経てキャッサバを掘るところからタピオカミルクティーを完成させてしまう。。。(@teruterurururu_より引用)
桜の花とともに撮影された、美味しそうなタピオカミルクティー! てるてるさん曰く、「原料を掘るところ」から自作したそうですが、その原料がこちら。
プルンプルンのタピオカとは似ても似つかない、タコのようにも、木の根っこにも見えるのは、中南米が原産地と言われるキントラノオ目トウダイグサ科イモノキ属の「キャッサバ」。熱帯・亜熱帯地域では主食にしているとことも多い芋ですが、日本で生えているところを見る機会はあまりなさそうです。
この投稿は、5.6万件のいいね、9,000件を超えるリツイートと大きな反響を呼んでいます(4月8日時点)。「タピオカ粉なら手に入れて作ってみたいですけどまさかのキャッサバ」「ガチ勢や……」「ここまでやってこそ本当のタピる」と驚きの声も続々。
また原料から作る様子に「一人で『TOKIO鉄腕ダッシュ』やってるー!」「TOKIOの誰かの娘だったりする……?」と、バラエティ番組を連想する方や、タピオカの原料がキャッサバだと知っていても「芋がイメージしてたより木だった」と初めて見たという方も。
なおてるてるさんは3年間の茨城生活を経て、今回のタピオカ作りに至ったそうですが、茨城県民の方々からは「人生33年のうちの27年半あまりを茨城で過ごしていますが、キャッサバを作ったことは一度もありません」「茨城県民みんなキャッサバ掘ってタピオカ作ってるわけではないよw(←言われなくても分かってる)」というツッコミも寄せられています。
実はキャッサバは、そのままだと毒がある植物だそう。キャッサバを掘った時の感想や、どのような工程を経てタピオカミルクティーを作ったのか、また気になるお味はどうなのか、てるてるさんにお話を伺いました。
投稿者に聞いてみた
――自作のタピオカを作ろうと思ったきっかけは?
元々キャッサバがタピオカの原料であることは知っており、たまたま昨秋キャッサバ掘りに参加する機会をいただいたため、「せっかくなら作ってみたい!」と思い作りました。
――「キャッサバ」はどのような植物でしょうか?
キャッサバはアフリカやアジアなど、主に熱帯地域の主食として世界中で食べられている芋です。
キャッサバに毒があることは有名なのですが、実は毒性の強さによって「甘味種」と「苦味種」という分類があり、「甘味種」は比較的毒が少ないです。また毒性の強い部分は加工の際に取り除く外皮であることや、加熱すること、水にさらすことで除去できるため、タピオカになった時点ではほぼ完全に取り除かれていると言っても大丈夫かと思います。
――芋というよりも、木の根っこのようですね。掘った時の感想は?
中心から四方八方に細長い芋が伸びていたので、折らずに綺麗に掘り上げるのがとても大変でした。表面の感触はサツマイモを茶色くしてザラザラさせた感じ……と表現するのが近いかな? と思います。中はかなり繊維質でした。
――芋を掘った後の大まかな流れとしては、ミキサーでつぶして濾したものを放置して、乾燥させてタピオカスターチを作られていました。大変だったポイントはありますか?
粉をタピオカにする際に、ネットで検索して出てくる市販のタピオカ粉を使ったレシピを参考にしようとしたのですが、粉の質が異なるのか分量が全然あてになりませんでした。実は一回試作で大失敗していて、そのときはタピオカ味のスライムができました。
――タピオカ味のスライム、ちょっと気になります……。完成したタピオカは茶色いですが、タピオカ粉(タピオカスターチ)は真っ白いのですね。
元の色は白いですが、粉をタピオカにする際に入れた黒糖の色で黒くなっています。
――お味はいかがでしたか?
でんぷんなのでキャッサバの味は消えていますが、とても美味しかったです! モチモチとプルプルのバランスが私好みでした。また市販のタピオカよりも火が通りやすく、均一な食感になっている感じもありました。
――市販のタピオカともちょっと違うのですね。ツイートに対して「凄い!」という声も多く寄せられています。
作ったことを褒めていただけて光栄ですが、同時にキャッサバの注目度が上がったかな? とも思い、その点についても嬉しく思います。やってみて作る工程はさほど複雑ではないことがわかったので、芋さえ手に入れば誰でも挑戦していただけるかなとも思いました。
てるてるさんのツイートでは、ツリーにて自作タピオカのあらすじも投稿されています。「次回は茶葉を作るための土壌作りからですか?」「次は茶葉と牛も一から育ててそう」と、今後が気になる方もいるようですが、てるてるさん曰く「芋さえ手に入れば誰でも挑戦していただけるかなとも思いました」とのこと。
もしキャッサバを掘ったり芋を手に入れる機会があったら、作り方や毒抜きの方法をしっかり調べつつ、試してみてはいかがでしょうか。
【速報】東京のJKだった大学生、3年間の茨城生活を経てキャッサバを掘るところからタピオカミルクティーを完成させてしまう。。。 pic.twitter.com/b9YuFdkKt1
— てるてる (@teruterurururu_) April 6, 2022