マイナビは4月7日、「中途採用状況調査2022年版」の結果を発表した。調査は1月21日~24日、中途採用業務のうち「採用費用の管理・運用」に携わっている人事担当者1,400名を対象にインターネットで行われた。
2021年に中途採用を行った企業の正社員の人手不足感は、「不足している(とても不足している+不足している)」が47.6%と、前年比14.3ptの減。2020年より人手不足感は大幅に緩和しており、2021年の中途採用では適切な人員数の確保ができていることが明らかに。なお、従業員数が少ない企業ほど不足感が強い傾向がうかがえた。
「不足している」の割合が高い職種は、「ITエンジニア」(52.5%)、「営業」(43.2%)、「医療・福祉」(40.9%)。反対に、「余剰を感じる」の割合が最も高いのは「美容・ブライダル・ホテル・交通」で28.3%となった。
続いて、2020年・2021年ともに中途採用を行った企業に対し、中途採用者と自社のマッチング満足度を聞いたところ、60.4%が2021年の中途採用者に「満足している」と回答。特に、「IT・通信・インターネット」(68.9%)、「メーカー」(64.9%)、「不動産・建設・設備・住宅関連」(63.0%)で高かった。
「満足」と回答した理由を聞くと、「働き方改革を推進したから(テレワーク・副業・兼業の認可など)」が25.3%で最も高く、次いで「WEBでの面接回数を増やした」(20.8%)、「人事制度を見直した(福利厚生・評価制度など)」(19.2%)と続き、反対に、「不満」だった理由としては「求人など募集要項を甘くした」「面接選考の基準を甘くした」「書類選考の基準を甘くした」が、いずれも2割弱で上位となった。
2022年の中途採用の見通しについて、「経験者・未経験者ともに積極的」という回答は2018年から減少傾向にあるものの、「経験者採用は積極的だが、未経験者採用は消極的」は45.9%(前年比7.9pt増)、「経験者採用は消極的だが、未経験者採用は積極的」が13.9%(同7.2pt増)と、いずれも2018年以降で過去最高を記録。
また、「今後1年間に採用はしない」は経年で変化が少ないことからも、企業の中途採用意欲は衰えておらず、今後は、求めるスキルや採用目的を明確にした活動が積極的に行われていくものと推察され、特に、「Z世代の人材」「ミレニアル世代の人材」で経験者採用、未経験者採用ともに積極的な傾向であることがわかった。