花王は4月5日、「在宅勤務者の暮らしに関する意識調査」の結果を発表した。調査は2021年7月、首都圏在住の25~64歳既婚男女のうち、在宅勤務者(最近1カ月間に在宅勤務の経験有り)および出勤者(同経験無し)の男性各240名、女性各320名を対象にインターネットで行われた。
2021年7月時点におけるテレワークの満足度(「かなり満足」+「やや満足」)は、男女ともに約6割。その割合は若い人ほど高い傾向に。
そこで、テレワークのメリットを聞いたところ、男女ともに「通勤時間の削減」(男性73%、女性79%)がトップに。次いで「感染症対策として有効である」「空いた時間や仕事の合間に家事や雑用ができる」「自由に使える時間が増える」と続いた。
一方で、デメリットはその裏返しとなる内容で、家の中に仕事を持ち込むことによる「オンオフの切り替えの難しさ」(男性47%、女性46%)がトップに。次いで、通勤などの移動がなくなったことによる「運動不足」のほか、「通信費や光熱費の負担が増える」「社内のコミュニケーションに支障がある」「仕事に専念できる部屋・スペースがない」などが上位となった。
次に、フルタイム勤務の出勤者とテレワーカーで平日の家事をする時間帯を比較したところ、通勤や日中の仕事の時間帯(8時~18時台)の中で、テレワーカーは洗濯物を干したり、掃除や買い物をしたりなど、家にいられるメリットを活かして、家事をすることが増加。
また、仕事の合間に家事ができることで気持ちの余裕が生まれたり、家事が気分転換になっていたり、時間の使い方の変化により上手にリフレッシュすることで仕事の効率も上げながら、テレワークによって家事がより軽やかなスタイルへと変化していることが伺えた。
次に、テレワーカーの健康意識について調査したところ、出勤者と比較すると、テレワーカーは気になる症状を挙げる人が多く、女性テレワーカーで出勤者との差が大きいのは、「肩こり」と「体重増加」。一方男性は、「肩こり」「目の疲れ」「腰痛」「疲労感」のスコアが特に高くなっており、働く環境の変化による運動不足などが及ぼす体への影響をより強く感じていることが明らかに。
そこで、テレワーカーのウォーキング実施率を調べたところ、男性テレワーカーは出勤者と比較して、「ウォーキング」「ジョギング」「筋トレ」などの運動を意欲的に行っているほか、「睡眠」や「栄養バランスのとれた食事」など、生活を整えようと意識しているよう。一方の女性テレワーカーも、「ウォーキング」を行う人は多いものの、「サプリメントの利用」以外は、出勤者と比べてそれほど差が見られず、男性の方がテレワークによる体調の変化を実感し、前向きに取り組んでいることが伺えた。