独立行政法人国民生活センターは3月17日、電動キックボードの公道走行に関する相談が寄せられている事を受けて消費者に対し情報提供を行った。

  • 走行中の電動キックボード

電動キックボードとは、キックボードに原動機(電動モーター)を装備したもの。手軽に乗れる新たなパーソナルモビリティとして注目されている乗り物となっている。

公道の走行が出来るものもあるが、法的な位置付けや乗車方法などを正しく理解しないままに電動キックボードを使用するケースも多い。道路運送車両の保安基準に満たさない状態での走行による交通事故や道路交通法違反についての報道が増えているという。

2016年度以降、全国の消費生活センターなどに寄せられた相談は、電動キックボードに関する相談が124件。うち、少なくとも7件は危害を伴った内容で、9件は公道走行の可否に関するものだったという。

公道の走行が認められるには、道路運送車両の保安基準に適合した構造及び装置の装備や、ナンバープレート(標識番号標)の表示、自動車損害賠償責任保険(共済)への加入、運転免許の保有とヘルメットの着用が条件となっている。

必要となる主な保安装置は、後写鏡、方向指示器、警音器、前照灯、制動装置、速度計、尾灯、制動灯、番号灯、後部反射器の10種類。最高速度が20㎞/h未満の車両では、必須装備が異なる。

  • 電動キックボードに必要な主な保安装置全10種類

同センターでは、そのほかにも安全を優先した上での電動キックボードの使用や、夜間に走行時になるべく目立つ服装にするなどの安全対策についても呼びかけている。