ラーニングエージェンシー(旧トーマツ イノベーション)は3月30日、「製造業の社員に求められることの変化に関する調査」を発表した。
調査は2021年10月11日~12月13日、20代以下、30~50代、60代以上で製造業に従事し、同社が提供する研修(会場型・オンライン型)、オンライン講演の受講者758人を対象に行われた。
調査結果は以下の通り。まず「10年前と比べて、求められる管理職像は変化したと思いますか」と聞くと、「はい」(59.7%)、「いいえ」(9.6%)、「分からない」(30.7%)だった。
また「10年前と比べて、一般社員に求められることは変化したと思いますか」と聞いたところ、「はい」(62.7%)、「いいえ」(12.6%)、「分からない」(24.8%)となっている。
そして「製造業における10年前に求められていた管理職像」「現在求められていた管理職像」を尋ねると、「コンプライアンスやモラルを重視する」(+73.5pt)、「トップダウンで物事を進める」(-56.9pt)、「ボトムアップで物事を進める」(+55.1pt)などの変化が顕著となった。
なお、現在の管理職の傾向についても、従来型の働き方が他業種よりやや多い傾向が見られている。
次に「管理職に求められるスキルや知識で『10年前と比較して特に重視されるようになってきたと思うもの』」を聞くと、「マネジメント」(64.5%)、「リーダーシップ」(41.9%)、「言語化する力(相手に合わせた表現で伝える力)」(41.7%)がトップスリーとなった。
さらに「一般社員に求められるスキルや知識で『10年前と比較して特に重視されるようになってきたと思うもの』」も聞くと、「タイムマネジメント」(57.6%)、「言語化する力(相手に合わせた表現で伝える力)」(45.5%)、「IT・デジタルに関するリテラシー」(43.2%)がトップスリーという結果だった。
同社は「本アンケートの結果より、製造業における管理職と一般社員における役割認識が10年前から大きく変化していることが浮き彫りになったといえます」とコメントする。