投資信託協会は3月30日、「60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査」の結果を発表した。調査期間は2022年1月13~19日、調査対象は60歳以上の個人、有効回答は5,161人。

保有商品、「毎月・隔月分配型ファンド」が最多

  • 投資信託の保有種類(出典:投資信託協会Webサイト)

投資経験者のうち、投資信託の現保有率は38.5%、認知率は95.7%。世帯年収別にみると、200万円未満~1,000万円未満で年収が上がるほど現保有率が高くなる傾向がみられた。

現在保有している投資信託商品は、「毎月・隔月分配型ファンド」が49.5%と最も多く、次いで「バランス型ファンド」が48.0%と続き、前年と同順位に。保有理由を聞くと、種類に関わらず「預貯金の金利が低いから」と「資産を分けて保有しておくため」が上位に入った。

老後の資産状況について、毎月の貯蓄の取り崩し状況を尋ねると、40.9%が「預貯金を取り崩していない」と回答。また、投資運用者では50.7%が「投資運用資金を取り崩していない」と答えた。

老後のための資産形成を始めた年齢を聞くと、51.4%が「資産形成は特にしてこなかった」と回答。また、「早めに資産形成をしておけばよかった」と思っている人が62.1%を占め、「資産形成への不十分さを後悔する様子がうかがえる」(同調査)。

保有する金融資産について相続意向を持っている割合は41.5%。このうち、現金化をしようと考えている人は23.2%、まだ決めていない人は58.5%となった。