信書を郵送する際には、封筒の正しい書き方があります。確定申告書や請求書、契約書なども信書に該当するので、この機会に封筒の書き方をマスターしておきましょう。本記事では、信書を郵送する封筒の書き方や、郵便以外で信書を送る方法も紹介します。
信書とは
信書とは、「特定の受取人に対して差出人の意思を表示し、または事実を通知する文書」のことです。文章だけではわかりにくいので、信書に該当する主な書類をチェックしておきましょう。
信書に該当するもの | ・書状 ・請求書の類 納品書、領収書、見積書、契約書、確定申告書など ・会議招集通知の類 結婚式等の招待状、業務報告書など ・許可書の類 免許証、認定書など ・証明書の類 印鑑証明書、住民票の写し、履歴書、納税証明書など ・ダイレクトメール 文書自体に受取人が記載されている文書など |
信書に該当しないもの | ・書籍の類 会報、カレンダー、ポスターなど ・カタログ ・小切手の類 ・プリペイドカードの類 ・乗車券の類 ・クレジットカードの類 ・会員カードの類 ・ダイレクトメール 街頭における配布や新聞折り込みを前提として作成されるチラシのようなものなど ・その他 |
確定申告書を郵送する際の封筒の書き方
確定申告書は折り曲げても構わないので、封筒のサイズは問いません。ただし、添付する書類が多く、小さめの封筒では入りきらない可能性もあるため、「角形2号」と呼ばれるA4サイズの封筒を使うのが一般的です。
封筒の表面には郵便番号と住所を書き、宛名は「△△税務署御中」とします。宛名の下に「所得税確定申告書在中」と朱書きしておくと親切です。朱書きは赤の枠で囲みますが、枠線は定規などを使って丁寧に書きましょう。
裏面に自分の住所と氏名を記載したら完了です。なお、確定申告書の送付先は「納税地の税務署」になります。基本的には、居住している地域を管轄する税務署に送付することになるでしょう。
請求書や契約書などを郵送する際の封筒の書き方
請求書や見積書に使われる用紙はA4サイズが多いため、A4を三つ折りにしたときに問題なく入る「長形型3号」の封筒に入れて送るのが一般的です。
形式を重視するためにも、宛先や宛名は縦書きで記載しましょう。
封筒の表面を書くときにチェックしたいポイントは下記となります。
- 住所は郵便番号欄の右端から書く
- ビル名やマンション名は省略しない
- 会社名や部署名は詳細に記載する
- 宛名は住所よりも大きい字で書く
- 肩書は詳細に記載する
- 「請求書在中」のように書類の内容を記載する
封筒の裏面には、差出人の住所や名前、封緘日などを記載します。
裏面を書くときに注意したいポイントは下記のとおりです。
- 封緘日を記載する
- 住所や部署名は省略しない
封緘後には「〆」と封字すると丁寧です。なお、「〆」を「×」と書くと失礼にあたるので、正しく「〆」を使うようにしましょう。
履歴書を郵送する際の封筒の書き方
履歴書は折らずに送るのが望ましいとされているので、封筒は「角型2号(角2)」を使うのが一般的です。
表面の書き方は下記のとおりです。
- 住所は都道府県から正確に記入して、社名は省略しない
- 封筒の表面左下に「履歴書在中」や「応募書類在中」と記入する
- 部署宛てに送る場合は「御中」、個人に送る場合は「様」を使う
裏面には、自分の住所と氏名を書きます。
マンションやアパートなどに在住している場合は、部屋番号まで略さず書きましょう。応募書類を入れたら、封を閉じて「〆」と封字をします。封字がなくても採否に影響しませんが、ビジネスマナーなので守りたいところです。
信書の送り方
信書の送り方には、主に下記の方法があります。
- 定形郵便か定形外郵便で送る
- 佐川急便の「飛脚特定信書便」で送る
それぞれくわしく解説します。
定形郵便か定形外郵便で送る
日本郵便の定形郵便か定形外郵便で送る方法です。送料は重量で決まるので、軽い信書なら費用が安く済みます。定形郵便なら25gまで84円、50gまでは94円です。A4サイズの信書を折らずに送りたいときには、定型外郵便を使いましょう。料金は50gまで120円です。
なお、下記のサービスでは信書を送ることができないので注意してください。
- ゆうパック
- ゆうメール
- ゆうパケット
- クリックポスト
佐川急便の「飛脚特定信書便」で送る
宅配サービスでは、佐川急便の「飛脚特定信書便」が使えます。飛脚宅配便と飛脚メール便、飛脚ゆうメール便は信書に対応していません。
なお、飛脚特定信書便を初めて利用する場合は、佐川急便の担当営業所かセールスドライバーに問い合わせたうえで初期登録をする必要があります。また、送る際には専用の送り状を使います。
飛脚特定信書便の主な取り扱いサイズは、下記の2種類です。
・飛脚特定信書便【1号】
長さ、幅および厚さの合計が73cmを超え160cm以内。または、重量が4kgを超え30kg以内。
・飛脚特定信書便【3号】
3辺合計160cm以内・重量30kg以内。
料金は、配達距離や時間指定などによって異なります。
信書を送る封筒の書き方を覚えて相手に失礼のないようにしよう!
信書とは、書状や請求書、許可書などのことです。ビジネスシーンで使う書類も多いので、封筒の正しい書き方をしっかりとマスターしておきましょう。封筒の選び方もチェックしておけば、履歴書や確定申告書を折らずに送ることもできます。